今日はパリの音楽大学について少しお話しします。

私はもう、かれこれ20年以上前にパリに留学をしていました。

滞在は8年。通いから入れると15年。

パリのエコールノルマル音楽院で学びました。

L'Ecole de Normal de Musique de Paris

当時の大学での印象をお話ししますね。まずは三点！

１：めちゃくちゃ勉強させられます！

２：日本人、全体的に印象が薄いです！

３：ヨーロッパの生徒との音の違いに驚きました！

他にもたくさんありますが、まずはこの三点を今日はお話しします。

１番目のめっちゃ勉強させられる！というのは、課題曲の多さです。

6月の最終試験に向けて、バッロック、古典ソナタ（全楽章）、ロマン派、近代現代、ピアノ協奏曲までコンサート形式で選びます。

私はトータル2時間30分の選曲でした。

長すぎーーーー！

試験当日、ステージの上で審査員より、「マドモワゼル、次はこれを弾いて」

と言われます。

この緊張感、半端じゃないです！！！！

学年に１００名ほどの生徒がいて、5月の１次試験（近代現代の課題曲が出ます）

で半分が落ち、6月の最終試験で１０名だけが合格します。

卒業できるのは、わずか１割です。

日本ではあまり聞かない選曲も多いですね。

時代の流行りもありますが、印象に残るのは「ラモー」や「ショスタコ」

「ラヴェルの左手のためのコンチェルト」などです。

これらの選曲は聞いている生徒たちも「ほう、なるほど！」と勉強していました。

２番目の日本人の印象が弱い。

これはフランス語を習得するスピードも、自己表現も、友達や先生たちと仲良くなるスピードも断然、日本人は消極的。

人の中に埋まって気がついてもらえない人が多くいますね。

よく言えば、「お淑やか」

悪く言えば、「シャイ」　でしょうか・・・シャイは悪くないのかな？

３番目の音の違い！

これは目から鱗！目が点！本当にびっくりしました。

日本人の器用に演奏する音ばかりを聞いてきたので、心のこもった音を聞いた時は

本当に驚きました。

彼らはテクニックよりも、音を表現する方に情熱を捧げていますので、日本人の音楽学習とは待った違います。

日本人がこの表現テクニックを習得すれば、最高のものになると信じています。

勤勉で頭脳明晰な日本人です。これは世界でトップだと感じます。

あとは、心を解き放ち、自分を表現する！　自信を持って音に心を込める！

音楽の世界がもっと充実しますように！と

パリの大学でアシスタントを務めさせていだだきました。

今日はその経験をもとに、感想を書いてみました。

ご質問などありましたら、お気軽にどうぞ。

8月よりまたパリ・ベルリンの生活に戻ります。

A bientot

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