皆さん、こんにちは。コーチの野上新造です。
夏の暑さも本格化し、過酷なピッチでいかにパフォーマンスを落とさず戦うかが問われる季節になりました。
社会人サッカーに携わっていると、新しく入ってきた選手からよくこんな言葉を聞きます。 「学生時代は、夏場に毎日ひたすら走り込んで体を追い込んでいました」 「監督に言われた通りのフォーメーションと動きを徹底するのが当たり前でした」 厳しい部活を勝ち抜いてきた選手ほど、そうした強烈な成功体験や習慣を持っています。
しかし、僕たち大人のチームにおいて、その過去の常識をそのまま持ち込むと、思わぬ落とし穴にハマってしまいます
。 今、僕たちがピッチの上でもビジネスの現場でも最も必要としていること。それは、過去のやり方を一度手放す「アンラーニング(学習棄却)」です。
■ 「気合いと練習量」から「思考と効率」への上書き 学生時代と大人になってからの最大の差は、「利用できる時間」と「回復力」です。
平日に全員が集まって毎日練習できる学生時代なら、「量」で課題を力づくで解決することができました。
しかし、平日に全体練習がない僕たち社会人チームが同じやり方をしようとすれば、オーバーワークで怪我人を出し、パフォーマンスを下げるだけです。
だからこそ、僕たちは過去の「気合いと量」という成功体験を捨てなければなりません。 「とにかく走る」から「走らないためにポジショニングを極める」へ 「監督の指示通り動く」から「ピッチ上の状況を見て、自分たちで瞬時に判断する」へ 過去に学んだ知識や習慣を否定するのではなく、「今の環境において最適な形にアップデート(上書き)する」。この思考の柔軟性こそが、大人のサッカーで勝利を掴むための絶対条件です。
■ ビジネスの世界でも問われる「変化に対応する力」 この「アンラーニング」は、本業であるビジネスの世界でも全く同じだと実感しています。
昔はこのやり方で売上が伸びた」「若い頃は徹夜で成果を出した」といった過去の成功体験に固執してしまうと、市場の変化や新しいテクノロジー、多様な働き方に対応できなくなってしまいます。
一流のビジネスパーソンほど、過去のプライドや成功体験をあっさりと捨て、新しい環境に合わせて自分のスキルや考え方を柔軟に再構築(アンラーニング)できます。
サッカーも同じです。「自分たちの若い頃はこうだった」に縛られているチームは変化に取り残されます。時代の変化、自分たちの体力の変化、相手の対策に合わせて、自分たちのスタイルを常に更新し続けられるチームが、最後に笑うのです。
■ 変化を楽しめるチームでありたい 「今までやってきたこと」を捨てるのは、誰だって勇気がいります。不安にもなります。
ですが、過去のやり方に固執するのをやめた瞬間、新しいアイディアや見たことのないプレイの選択肢が一気に広がります。
「大人になった今が、一番賢く、一番サッカーが面白い」 選手たちにそう実感してもらえるよう、僕自身もコーチとしての過去の知識に甘んじることなく、常に思考をアップデートし続けていきます。
今週末も、進化し続ける僕たちのサッカーをピッチで体現してきます!