ふとした検索で、高校時代の恩師が2年ほど前に亡くなられていたことを知りました。
国語科の教師で、野球部の顧問としても名高かった川本信幹先生。
みんなからは、「シンカン、シンカン」と呼ばれていました。
80歳を前にしてお亡くなりになったようです。
先日も、卒業アルバムを見ながら、素晴らしい先生だったよねと両親と話していたばかりだったのに…。
担任でも顧問でもなかったので、卒業後は連絡を取ることもなかったけれど、
とにかくシンカン先生の授業は素晴らしかった。
授業にはいつも不思議な緊張感があって、居眠りなんて誰一人できない。
それなのに、長いはずの一コマがあっという間だった。
厳しく細かく、でも豪快でブレがなく、言葉の一つ一つが説得力に満ちていた。
私の国語力のほとんどは、高校時代に川本先生に叩き込まれたものだと思う。
心から尊敬できる先生なんて、一生のうちに何人出会えるんだろう。
シンカンに出会えたことは、自分にとってどれだけ大きな幸せだったんだろう。
何の連絡もせず薄情な生徒でしたが、先生の教えは今でもしっかりと心に沁みついています。
先生は当時から、「生口十郎」というペンネームで広島の原爆について描かれていたけれど、
近年は本名で日本語に関する本もずいぶん出されていたみたい。
http://www.amazon.co.jp/%E5%B7%9D%E6%9C%AC-%E4%BF%A1%E5%B9%B9/e/B004L37VHW
堂々とした笑顔と背筋の伸びるような張りのある声を思い出しながら、改めて読んでみよう。
いまさらですが、心よりご冥福をお祈り致します。