前回の本が真剣だったので、気分を変えて今回はかるーい一冊を
おもしろいという噂と、元早稲女としては読まなねばならないような強迫観念に駆られて読みました。
とはいえ定価で買う気にはならず、BOOK OFFにて半額で購入
案の定、1日で読み終わるぐらいさらりと読める本でした。
いや、一気に読み切らずにはいられなかった…といったほうがいいかもしれません。
なんというかね、読んでて後を引くんですね
早稲女と、彼女を囲む数名の他大女子それぞれの立場や想いが短編で描かれながら、
その短編を紡ぐように、全体として物語が進んでいきます。
短編それぞれに、各大学の特徴とか学生のイメージとか習性(?)みたいなものがよく出ていて、
あ~そうそう、そんな感じ!と思わずニヤリとしてしまうような部分もあり、
逆に、いくらなんでもそりゃ極端でしょ・・・と鼻をならしてしまう部分もあり。
ただ、ワセジョだからとかポン女だからとか、そういう垣根を抜きにして、
登場する女性たちがみんなとっっても魅力的なんです
中には、当時私が苦手だとか鼻もちならないとか思っていたタイプの女の子も登場するんだけれど、
実は彼女たちなりに悩みもあって、いろんなこと考えてて。
傍からみえる姿と「本当の自分」との間で、みんな少なからず葛藤している。
「大学」という強烈なイメージの看板を背負ったことで、改めて本当の自分とは何かを見つめ直している。
こんなはずじゃない、自分はもっとこんな人間だったはずなのに、ほんとにこのままでいいのか。
もがきながら、悩みながら、それでもやっぱり好きな人を諦めきれなかったり、
思ってもいないこと言っちゃったり、周りのイメージに自分を合わせちゃったり。
そんな内面がいじらしくてかわいくて、なんだか素直に好感が持てるのです。
これって、年を取って丸くなったってことなのかなあ~
お気楽なようで、それなりにものすごーくいろんなこと考えていた当時の自分。
みっともなかったこととか、必死だったこととか、今だからわかることとか、
なんだかいろんな場面でリンクして、とぎれとぎれの思い出がフラッシュバックして、
タイムスリップをしたような気分になる一冊でした
そして思った。
私はやっぱり、「早稲女」だな。