1・狼狽。
『門倉さん、僕と付き合って下さい。』
告白された女子生徒・門倉みなみは、脳内をリフレインしている数分前に聞いたその言葉を現実として受け入れられず、放課後の教室で一人呆然としていた。
告白をしてきたのは、女子生徒達のアイドルで校内一モテる男子生徒・重田トモアキ先輩だ。
皆の憧れの男子が、どう見てもキラキラしていない自分に『好き。』だなんて、宝くじで1等の何億円だかが当たる位の確率で有り得ないと思っていた。
一度我に返り、ありきたりな方法ながらほっぺをつねって確認してみたり、教室内をウロウロと歩いて悶えてみたりと、一人でもクラスメートがいたら出来ないような動きを繰り返す。
数分後、日直の仕事を終えて当番日誌を職員室に提出に行っていた親友の澤口しおりが教室に戻ってきた。みなみの行動を見るや否や思わずツッコミを入れる。
「あんた…何してるの。不思議な踊りしてるわよ。」
「しおり…どうしよう!私トモアキ先輩に告白された…。」
「トモアキ先輩って…あの皆のアイドルの重田先輩!?」
「うん…。」
「マジか…それならその変なパントマイムも納得いくわ。で、返事はしたの?」
「まだ…。先輩も『ゆっくり考えて良いよ。』とは言ってくれたんだけど、何かビックリしちゃって…。」
有りがちなガールズトークを交わして鞄を片付けているところに部活を終えた尾木ユカが合流する。
「あれ?みなみとしおり、遅くまで珍しいね?」
「ユカこそ早いじゃん。バスケ部もう解散?」
「ううん。残念ながら次の試合のスタメン外されて。悔しいから今日は『塾があるから。』って早あがり。丁度良かった。しおりやみなみと帰るの凄く久し振りだから。」
ユカが笑いながらしおりに向かって返事をする。顔は笑っているが凄く悔しがっている心中はみなみにも勿論伝わっていた。
「ユカがスタメン外れるなんて珍しいわね。キャプテン、機嫌でも悪かったのかしら?」
しおりが冷静に分析する。
「そーなの!実は由美センパイ、最近トモアキ先輩に振られたらしくって最近荒れてるのよ。他の女子部員が男子と話してるだけでイラッとするみたい。」
溜まっていたストレスが爆発したのか、堰を切ったように怒り出すユカに、みなみはドキッとした。
…どうしよう。私のせいかな?
そーっと後ろを向いてみると、ユカがまだしおりに訴えていた。
「さっきもランニング中にタカユキと走りながら喋ったのがスタメン外された原因ぽくて。超横暴だわ。」
…ユカは知らないんだわ。みなみは少しホッとした。
「それは大変だったわね…じゃ今から憂さ晴らしにカラオケでも行きますか。みなみも良いでしょ?」
一通り話を聞いたしおりが提案すると、二つ返事でOKして地元のカラオケボックス『ぷよぷよ』へと向かったのだった。
『門倉さん、僕と付き合って下さい。』
告白された女子生徒・門倉みなみは、脳内をリフレインしている数分前に聞いたその言葉を現実として受け入れられず、放課後の教室で一人呆然としていた。
告白をしてきたのは、女子生徒達のアイドルで校内一モテる男子生徒・重田トモアキ先輩だ。
皆の憧れの男子が、どう見てもキラキラしていない自分に『好き。』だなんて、宝くじで1等の何億円だかが当たる位の確率で有り得ないと思っていた。
一度我に返り、ありきたりな方法ながらほっぺをつねって確認してみたり、教室内をウロウロと歩いて悶えてみたりと、一人でもクラスメートがいたら出来ないような動きを繰り返す。
数分後、日直の仕事を終えて当番日誌を職員室に提出に行っていた親友の澤口しおりが教室に戻ってきた。みなみの行動を見るや否や思わずツッコミを入れる。
「あんた…何してるの。不思議な踊りしてるわよ。」
「しおり…どうしよう!私トモアキ先輩に告白された…。」
「トモアキ先輩って…あの皆のアイドルの重田先輩!?」
「うん…。」
「マジか…それならその変なパントマイムも納得いくわ。で、返事はしたの?」
「まだ…。先輩も『ゆっくり考えて良いよ。』とは言ってくれたんだけど、何かビックリしちゃって…。」
有りがちなガールズトークを交わして鞄を片付けているところに部活を終えた尾木ユカが合流する。
「あれ?みなみとしおり、遅くまで珍しいね?」
「ユカこそ早いじゃん。バスケ部もう解散?」
「ううん。残念ながら次の試合のスタメン外されて。悔しいから今日は『塾があるから。』って早あがり。丁度良かった。しおりやみなみと帰るの凄く久し振りだから。」
ユカが笑いながらしおりに向かって返事をする。顔は笑っているが凄く悔しがっている心中はみなみにも勿論伝わっていた。
「ユカがスタメン外れるなんて珍しいわね。キャプテン、機嫌でも悪かったのかしら?」
しおりが冷静に分析する。
「そーなの!実は由美センパイ、最近トモアキ先輩に振られたらしくって最近荒れてるのよ。他の女子部員が男子と話してるだけでイラッとするみたい。」
溜まっていたストレスが爆発したのか、堰を切ったように怒り出すユカに、みなみはドキッとした。
…どうしよう。私のせいかな?
そーっと後ろを向いてみると、ユカがまだしおりに訴えていた。
「さっきもランニング中にタカユキと走りながら喋ったのがスタメン外された原因ぽくて。超横暴だわ。」
…ユカは知らないんだわ。みなみは少しホッとした。
「それは大変だったわね…じゃ今から憂さ晴らしにカラオケでも行きますか。みなみも良いでしょ?」
一通り話を聞いたしおりが提案すると、二つ返事でOKして地元のカラオケボックス『ぷよぷよ』へと向かったのだった。