プロフェッサー仕事の達人

マグロ漁師大和田とおる

マグロを追って55年
中学卒業後にすぐ漁師になったという大和田に密着した。



大和田)海が吠えてるよ!

スタッフ)海が吠えてるとは?

大)見りゃわかるだろ。海がしけてるってことだよ。今日は荒れそうだな。

見るからに海は穏やかだがどういうことなのか



スタッフも大和田の船に乗り込みマグロ漁を体験することになった

大)海が吠えてるからしっかりつかまってろよ。

そういうと船が少しゆれ、大和田は床に倒れ込んだ。

大)大丈夫か?俺はこんなん慣れっこだけどな、あんたらは耐えられんだろ。俺が声かけなかったら今頃海におっこちてるよ。

波が穏やかなこともあり、スタッフは全員普通に立っているがどういうことなのか。全員釣り番組のスタッフで慣れており酔いもしていない。

ス)ところで大和田さんがこれまでに釣った一番大きなマグロはどれくらいなんですか?

大)マグロ?そんなもん釣ったことねえよ。あんなもん釣ったら重くて持てねえよ。俺みたいなプロでも釣れねんだ。あんたら素人だったら海におっこちまうよ。

ス)55年で一度も釣ったことがないと?

大)ねえな。マグロ漁師やってるけど釣るのはいわしかアジだな。

スタッフたちが驚きの表情を隠せずにいると大和田は語った

大)いわしとかアジとかっていってもあれだな。半年に一回小ぶりのが釣れるくらいだな。ほとんどはワカメだな。

そうこうしている間に、釣りざおを垂らしていたスタッフの一人にあたりがあった。

スタッフが集まると60センチほどのキハダマグロを釣りあげていた。


その後も大和田にあたりはなく、お昼時になった。

大)船の上で食う漁師飯は最高だよ!漁師の特権だ

そういうと大和田はシーチキン缶を取り出しタッパーのご飯に乗せた。

大)あんたらも食うか?こんなんここでしか食えんで。

スタッフ達は先ほど釣り上げたキハダマグロを捌いて刺身にして食べていたので丁重に断った。大和田のなんとも言えない表情が長年の漁師生活を物語っていた。

やがて夕方になり、船は港に向かった。結局大和田はワカメ3束を釣り上げていた。

大)こんなもんよ。漁師の世界は厳しいけえな。毎日が戦いよ。

ちなみにスタッフの方はキハダマグロ2匹、イシダイ1匹、ブリ3匹、アジ、いわしは数えきれないほど釣り上げた。

ス)最後に、大和田さんにとってプロとは?

 大)海におっこちえねことだな

 ス)本日はありがとうございました。

 大)おうよ。何事も経験よ。あんたらまだ若いんだからなんでも挑戦したらいいんだよ。
経験を積まなわからんこともあるで。

 そういうと、大和田はワカメ3束をかついで船を降りた。
 大和田は途中ワカメにひっかかって海に転落したがスタッフが素早く救助し、本日の取材は終了した。 

 大和田とおるの挑戦は続く。