(1968年)昭和43年12月10日──戦後の日本を大震撼させ、犯罪史に深く刻まれた「三億円強奪事件」。
完璧とされたあの犯罪は、なぜ起き、誰が仕組んだのか。そして、その影には何があったのか。
そして「なぜ男は、それを二回も繰り返す事になったのか?」
本作は、事件を追体験するかのような手記・警察資料・証言録を織り交ぜながら、ひとりの男の罪と記憶を描く、本事件を扱った物としては一風変わった異色のサイコサスペンス。
現実と妄想、記録と虚構が交錯し、読者は次第に「真実」の輪郭を見失っていく。
未解決事件の闇をモチーフに、人間の後悔、孤独、そして狂気を浮き彫りにする怪作。
あなたが読み終えたとき、事件の真相は心の中にだけ残るでしょう。
