東宝ミュージカルの三銃士の熱がいまだ冷めず、めぐりめぐってこんな所にまでやってきました。

1998年長野オリンピックの男子フィギュアスケート、フィリップ・キャンデロロの「ダルタニアン」。
騎士らしい品の良い仕草が素敵です。お顔もきれいだし、きらりん!てかわいらしい所も◎。
圧巻なのは、4:06からのフェンシングそのもののようなストレートラインステップ。
そして、最後に静かに礼をして剣を納める決めポーズもたまりません。

以下ニコニコ動画からなので、コメントもおもしろいのですが時には画面が見えず…
じっくり映像をご覧になりたい方は、再生が始まってから右下のふきだしマークをクリックすると、
コメントが消えます。

フリースタイルの演技


そしてお茶目なエキシビション


フェンシングの動きを、よくあんなにうまくスケートのステップにのせたなぁ~。
ちゃんと形になってるし。
かっこいい。
映画を観ているみたいなプログラムでした。
東宝ミュージカル「三銃士」を帝国劇場で見てからすっかりハマってしまい、Youtubeで動画を探す日々です。
日本版はないのですが、ドイツのStuttgartの公演の映像が、キャストも演技もとってもいい感じなのでピックアップしておきます。

「三銃士」はオランダ版やチェコ版などいくつかの国でミュージカルが作られています。
今回の帝劇で上演されたのは2003年にオランダのロッテルダムで初演され、2005年にドイツ・ベルリンで上演されたミュージカル『三銃士』です。

基本のストーリーは、ダルタニャンと三銃士の冒険と友情と成長の活劇。
ミュージカルのわりに殺陣が多くて、フェンシング好きとしては見所が多くて楽しいです。

本筋も良いのですが、サイドストーリーのミレディと三銃士のアトスとの愛の描き方がいい感じ。
このミュージカルでのミレディは、原作のような「とことん性悪な、男を手玉にとる女」ではありません。
見かけは強く、誰にも負けない!と虚勢を張っていながら、心の中では一途に、夫であったアトスを想っている女性。
二人が別れるきっかけになったのは、ミレディの肩にある、教会の神父に冤罪をきせられて押された百合の烙印。アトスとやり直すために、教会の間違いだったという免罪符がほしくて枢機卿の片腕となり、三銃士&ダルタニアンを相手に大立ち回りをするのです。

そんな複雑な運命を、冒頭からすばらしくかっこよく、かつ優しく表現しているのが、Pia Douwes。

アトスを想うときの声の寂しさ・優しさと、どんなことでもすると決意した激しさ、かっこよさのギャップがたまりません。ラストでは「ミレディ様ー!かっこいいっ!」と黄色い声援をかけてしまいそうです。
個人的には途中で出てくるアトスがカラーを直す仕草がツボです。

一方アトスも、百合の烙印を見て騙されたと怒り別れてしまったけれど、今なら彼女が言い出せなかったのもわかる、と、ミレディをずっと忘れられずに探しています。女に騙されたバカな貴族の話さ、とダルタニャンに酒場で別れの顛末を語った後に、俺のクリスタルの天使よ、と熱く独白するアトス。


二人が出会うのは、ミレディがダルタニャンの恋人コンスタンスを毒殺してしまい、三銃士に胸壁に追い詰められた時。
本当は愛していたのに別れた二人、「あの夏の日を思い出して」と想いをせつせつと訴えるミレディと、触れれば抱きしめてしまいそうな心を「銃士としては決して許すことのできない相手」と理性で押さえるアトスの葛藤を最高に表現していると思うのがこの映像。(このシーンはいろいろな公演の動画がアップされてますが、これが一番の名演と思います)


ミレディがおずおずと重ねる手を、想いを残しながらも振り切るアトス。
激しい葛藤の末に、ミレディに向けて手を差しのべ(ここのハーモニーと間合いがすばらしい)、手を取って抱き寄せる瞬間には、愛しさだけでなく彼女の罪を共に負う覚悟さえも感じさせます。
アトス、もし銃士の中の銃士である「三銃士」でなかったら、きっとここでミレディとともに逃げたよね...。

このシーンの後、ミレディはポルトス、アラミスから「有罪」の審判を下されます。
アトスだけは、と振り返っても、「三銃士」として在るアトスは言葉を返さず。
絶望して、ミレディは胸壁から身を投げてしまうのでした。

アトスは後を追おうとしてポルトスに阻止され、さらにコンスタンスを亡くしてうちひしがれているダルタニャンを見て、(たぶん兄貴分として)自分が死ぬわけにはいかなくなったと。
せつない話じゃのう。

この最後のミレディとアトスの歌は、初演のオランダやベルリンではミレディのソロだったようです。回を重ねる事に歌をバージョンアップしているそうですが、ここは2人で歌うことでよりドラマに深みが出たと思います。

帝劇の公演はすでに終わり、2011年9月28日まで博多座で公演が行われています。
アトスは橋本さとしさん、ミレディは瀬奈じゅんさん。
二人とも結構コミカルな場面もあり、歌も演技もとてもすてきです。
タイトルだけはつっこみどころ満載。キャメロットは都の名前。剣の名前はエクスカリバー。
映画サイトでレビューを見るとあまり評価が高くなくて残念ですが、わたしはこの映画、大好きです。

魔法の剣キャメロット 特別版 [DVD]

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「I stand alone」と、ひとりでできるもん状態の若者達が、エクスカリバー探索の冒険を通して「looking through your eyes」といえる自立を超えて相互依存ができるチームへと成長する物語(ロマンス風味ミュージカル仕立て)。この一皮むけ方は、人生にとってとても大事だと思うのです。

円卓の騎士だった亡き父のように、騎士になることを目指す少女、ケイリー。
「悪と戦い、乙女を救い出す!…でも乙女って何?」あなただよ。
まひるのつきの うたかたの-ケイリー

禁断の森に住む盲目の世捨て人、ギャレット。
目が見えなくても森を知り尽くしていて、銀の隼エイデンさえいれば、一人で生きられると自信満々。
まひるのつきの うたかたの-ギャレット

この二人、最初は反発しあいながら、王の剣エクスカリバーを取り戻す旅に出ます。

エクスカリバーを狙って二人を執拗に追い回す、イッてる悪役ルーバーとグリフィン。
相当怖いんだけど、結構おちゃめなコンビです。
まひるのつきの うたかたの-ルーバー

時代を感じさせる場面が、切なくていい感じ。
現代だったら絶対キスしてる場面でも、ストイックに抱きしめるのみ。いいね。
まひるのつきの うたかたの

苦心の末エクスカリバーを手に入れ、キャメロットの都が近づくと、
自信満々だったギャレットが、ケイリーに剣を渡し、
「エクスカリバーは君が届けろ」と言って一人森に戻っていく。
まひるのつきの うたかたの-ギャレット2
前半ではいきいきと歌った「I stand alone」も、二人でいる意味を知った今は空しい。
「都では彼女の見方も変わる。騎士でも男でもない僕なんか、目に入らないさ」と涙目。
当時は盲人は人間扱いされていなかったんだね。だから世捨て人になって森に入ったわけだ。
よく考えたらこの映画、当時は決して一人前に扱われなかった者(女性、盲人、奇形のドラゴン)が活躍しています。このへんも興味深い。

一方で、現代的だと思うのが、アーサー王が結構「弱い」ところ。力で統治してる王ではないのです。
もしエクスカリバーが無ければ、序盤でルーバーにやられて死んでます。
にもかかわらず剣に選ばれるのは、「国を支えるのは王の力ではなく民の力だ」と本気で言えてそれを引き出せる人だから。名ファシリテーターですな。
でも、ケイリーの荷物持ちまでしちゃうのは人がよすぎると思いますよ?
まひるのつきの うたかたの-荷物持ちアーサー
↑アーサー王が運んでるのケイリーの盾ですよ。

この映画、音楽も素晴らしい。特にこの3曲。
"The Prayer" - Celine Dion
"Looking Through Your Eyes" - LeAnn Rimes
"I Stand Alone" - Steve Perry

日本語吹き替えもいい。(ディズニーならがっかりしちゃうことが多いのに)
川平慈英さん、見直しました。うまい。
(いままで見損なっていたのか...。いえ、知らなかっただけです)
"I Stand Alone"は、元歌より吹き替えの方が歌い方が好きかも。

あ、あと、円卓の騎士の紋章に「ボロメオの輪」が使われています。