「あ~、今年もあと1ヶ月とちょっとねえ」
カレンダーを見ながらそうつぶやいたあと、
ある思い出が蘇ってまいりまして‥
今日は
中丸おばさんが若かりし頃、
学童保育所でお姉さんをしていたときの
思い出話しを一席‥

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お手伝いをしていた
学童保育所に新入生を迎えるイベントのその日。
親御さんに手を引かれて
大勢の子供たち(幼稚園を卒業したばかり)がやってきました。
桜の花が舞う中、子どもたちの緊張した笑顔と笑い声がそこそこに咲いて
とても微笑ましい光景が広がっていました。
そんな中、おじいちゃんとおばあちゃんに強引に手を引かれ泣き叫んでいる男の子がやってきました。
中丸お姉さんは、
「あとはお任せください」
と満面の笑みでその子どもの手を取りご挨拶‥
「さあ、中にはいりましょうね('-^*)/」
とその途端、その子が火がついたように泣き叫び、
尋常じゃない力で繋いだ手を振りほどこうとし始めたんです
こういうときの子どもの力ってすごいですよお。
中丸お姉さんもここで逃げられたら一大事!
必死に手をつかみ、身体もつかみ‥決死の格闘!
そんなことを10分ほどてしておりましたら、中では入所式が始まってしまったらしく
マイクから挨拶の声が響いてきました。
そのとき、中丸姉さんの中になにか覚悟みたいな
冷静でどっしりとした気持ちが降りてきて、
「分かったわ。キミのお家に帰りましょう!」
と、毅然と言ってつないでいた手も放しました。
(新米のお手伝のお姉さんがこんな勝手なことをしたら、
あとで大変だろうなあ~と内心よぎったのですが‥

)
彼は、一瞬キョトンとした表情で中丸お姉さんを見た後、
クリルと向き直って、来た道をどんどんと戻りはじめました。
そこからは中丸お姉さんも無言。
彼のあとをただひたすらついて行きました。
「ねえ、キミの家、こんなに遠いの?」
結構な早足で20分程度歩いたころに、呼びかけました。
彼は無言でスタスタ‥
「ハイハイ‥
」
それから、また10分程度歩いた頃、
カラフルな建物と遊び場が見えてきました。
「あ、ここ、もしかしてキミの通っていた幼稚園?」
どうやら、卒業した幼稚園に夢中でやってきたようです。
彼はフェンスに手をかけて、一生懸命中をのぞき込もうとしていました。
「○○せんせ‥」
彼が初めて、声を出しました。でも、消え入りそうな小さな声‥
彼の視線の先に若い女の先生と子供たちが一緒に遊んでいました。
「そんな声じゃ、聞こえないよぉ。ほら、もっと大きな声で呼んでごらんよ」
彼はフェンスに手をかけたまま、ただじーっとみんなの様子を見つめているだけ。
ハイハイ‥もうとことん付き合いますよぉ(;^_^A
それから20分くらい彼と一緒に見つめていたでしょうか‥
そのときなんです
彼が何かを納得したのを感じたんです。説明は難しいのですが‥。
彼が上目遣いに、中丸お姉さんを見つめていました。
「行こっかぁ
」
うなづくかわりに、彼が中丸お姉さんの手を取りました。
はいよ(^_^)v
学童保育所までの道のりは、なんだかとっても晴れやかな気持ちでした
その日の青空のようにほんと爽やかで‥
彼が意外とおしゃべりさんなのも分かったりして‥
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あのときの光景は、今も鮮明に覚えているんですよね。
あの瞬間、
彼の中で何かを納得した瞬間‥
パチンと音が鳴ったようでした。
中丸おばさんはその音を
「卒業の音」
と名づけて大切にしています。
あとで思うと中丸おばさんの中にも鳴っていたんですよね。
卒業の音が鳴って、新しい扉を開けていく‥
大人になると、その音がいろんな雑音に紛れて
聞き取りづらくなっているような気はしますが、
たぶん、ときどき鳴っているのでしょうね‥
よろしければ‥A=´、`=)ゞ