ライアーレッスン7・タオの音+ペンタトニックの復習 | Al Cuore dell'Etna

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イタリア・シチリア島の活火山エトナに恋して、長年その麓で自活してきました。帰国した後もエトナ山の「心」に自分の一番良い物を捧げたい。今日も元気な活動を続けるもう一つの「エトナ」のお話しです。

就活の書類作成レポートに押されて、とうとうレッスン当日から一週間経ってしまいましたが、書かないと忘れてしまうので記録をつけておきます(笑)


おそらくどなたでもそうではないかと思うんですが、たとえ毎日練習していることであっても、当日いきなりぶつけ本番でうまくできるかというと、そうはいかないんじゃないかな?

実はあの日の私がそのいい例だったんです。

もうとにかく一日中バタバタしていて、出先から家に帰ってからすぐに楽器のチューニングだけをすませてまた出て行ったっていう感じで。


そしたらまぁまぁ、指がうまく動かないというか、頭脳で指先をちゃんとコントロールできないんですね。
ハ長調の音階から既にミスやつまずきばかり。
これではせっかくの毎日の練習成果がちっとも認めてもらえないじゃないかと、内心ひどく落ち込んでしまいました。


それなのに先生がこうおっしゃったのね。
「毎回進歩してますね~。音を大事にしながら弾いていることがよくわかります。私あなたは上達が早いと思いますよ。私は30年かかったけど、きっとエトナさんはもっと早く追いつけると思います」


先生…気を使わせてしまいまして本当にごめんなさい。私ってば結構感情が顔に出てしまうお子ちゃまタイプだと思うんですが、そこまで言われてしまうと返って恐縮してしまうじゃないですか。


それにしても、生徒が毎日練習をしているのかしていないのかが音質で見抜けてしまうとは、さすがですよね。
私なんか、ミスの多さにしか注意が向かない状態なんですが…。

というわけでで文字通り「調子に乗って」レッスンを続けることができました(笑)


レッスン前に2時間も事前練習すればスタミナ切れになっちゃうし、だからといって練習しないで行けば散々なことになる。
今後は時間には余裕を持って、ウォーミングアップ程度の事前練習をして行くように計画しようと反省しました。


さて今回のレッスンで特に指摘されたのは、弦の音が「表面的な音」になっているということ。
ライアーの演奏風景を見ていると、弦の上を軽~く撫でているようにしか見えない時があるんですが、実は弦を少し深く押す力もかかっているようで、私が出す音にその深さが欠けているっていうことらしいです。


ホントのこと言うと私の家、木造建築で50年経過している上、両親も一緒に住んでいるので、楽器の練習には若干不向きな環境なのです。
しかも私の部屋が道路に面しているものですから、静かな夜など音が外にも筒抜け状態。
いくらライアーの音が他の楽器と比べて小さいからと言っても、「大手を振って」音は出せないので、遠慮しながら練習していたのも原因だったかもしれません。


これからは近所の子どもがピアノを弾いているような、もう少し早い時間帯に練習するようにしなくちゃ!と思いました。


ここのところずっとペンタトニック(レ・ミ・ソ・ラ・シの5音構成の音階)について勉強させていただいているのですが、今日もシュタイナーの霊学について面白いお話しを聞かせてくださいました。


前回は先生から、「シュタイナー教育におけるペンタトニックというのは、天界からシ・ミ・ラ・レと5音ずつ下がってくる4つの『タオの音』に、もう一つ地上に近づいたソの音が加わってできた、子どもの世界を象徴する音階のことです」と教えていただきました。


実はこのタオの音には東洋思想の五行(木火土金水)と同じように、それぞれの音が支配する方向や役割が定められているんだそうです。


ただ、ここで使われているタオという言葉が中国の道教のタオであるかどうかは、私まだ確認していないんですよね~。

もしそちらの意味であるとすれば、タオには「宇宙の法則である「気」に従って生きることによって、自然と一体となる状態を目指す」という意味があるようですので、タオの音=宇宙を構成する基本元素である四大が支配している音、ということになるのでしょうか?


う~ん、でも中国には四大元素ではなく陰陽五行の考え方がありますからね~、何で西洋思想の音階にタオの名前が使われているのかわかんない・・・あせる
この疑問も、いつかどこかのグループなどでタオライアーを触らせて勉強させていただきながら解いてみたいなぁと思いました。


話しが反れましたが、タオの4つの音はシ(H)・ミ(E)・ラ(A)・レ(D)の順番で、文字を並べるとHEAD=頭、最初の基本となる音という意味でしたよね?
その役割を示すと以下の通りの配属になるんだそうです。


音       シ(H)   ミ(E)   ラ(A)   レ(D)
方向       東      南     西     北
聖人     ヨハネ   マルコ    ルカ    マタイ 
お使い     鷲      獅子    牡牛    天使


お分かりの通り、シ(H)は頭(HEAD)の最上階、天国に最も近い音であり、その支配方向は東、だからヨーロッパの教会の入り口はほとんどが東に向けて建てられているんだそうです。


そんなこと、長年カトリックの総本山であるイタリアに住んでいながら聞いたことなかったし、意識したこともなかったんですが、今思い出してみると東向きに出入り口がある教会、多かったなぁ!
ニコロジ村の中央教会も、家の近所の教会も…あ、でもカターニア市の大聖堂の入り口は確か西向きだったっけ。何でやはてなマーク


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(エトナ山の中腹ニコロジ村、東向きに出入り口がある中央教会)


この「タオの音」の説明を聞いたあとで、色々とヒーリングに使われているタオライアー(シ・ミ・ラ・レの音の弦がそれぞれ3本ずつ、4オクターブまである楽器)の使われ方をネットで拝見いたしまして、鍼灸治療師の立場から色々面白いなーと感じたこともあるのですが、それはあくまでも個人的な考えの世界ですのでまた記事を改めて。


タオの音の説明のあとは、前回同様スザンネさんのマニュアルに載っているペンタトニックのメロディーを、先生の伴奏つきや、カノンの形で存分に楽しみました。

そうそう、前回はピアノとフォルテのメリハリをしっかりとつけましょうと言われていましたし、さっきはフォルテの音が弦をはじくだけの表面的な音になってしまうと指摘されていましたので、今回は少し意識を集中して弾いてみました。
だいぶ音が変わってきたように思います。今後の練習が楽しみ!


最後にクリスマスのプログラムの打ち合わせをして、先生とアンサンブルでご披露する讃美歌を4つから2つに減らしました。

その代わり、先生によるライアーの楽器の説明と、私と教会の皆さまへのクリスマスプレゼントであるレスピーギのシチリアーナのソロ演奏が入るので、時間的にも気分的にも楽になったような気がします(笑)


次回のレッスンは9月5日。本来なら3日の火曜日のはずなんですが、その日はfacebookで仲良くしてくださっている横浜のライアー奏者さんがメンバーとして入っているリラ・コスモスという3人のグループが演奏するので、ランドマークまで拝聴しに行ってまいります。