今現在…私が在籍する理美業界のお話しを、、、

理容師、美容師は高校を卒業後に専門学校に2年通った後に、国家試験を受ける資格が出来ます。

卒業後に国家試験を受けて、無事に受かれば晴れて理容師や美容師になれます。

しかし国家試験に受かっただけでは何も出来ません、ただ免許を持っているだけの状態でして仕事は全く出来ません。

人様の頭は複雑怪奇でして、毛量や毛流に毛質…総て人により違います、そして頭の形も違えば其の人の癖もありますし、好みも総て違います。

それらを総て把握して、好みの頭にするのがプロなんですが…(≧▽≦)

さて世間は圧倒的に美容師人気が高いです、静岡県を例に取りますと…県の東部中部西部に3校ある組合がメインになり立ち上げた理美容学校は、今は中部にある1校のみに理容科が残るのみで他は廃止になりました。

1校残った中部でも美容科は3クラスありフル定員、理容科は1クラスのみで其れも10数名足らず。

床屋は全く人気が無く絶滅危惧種です(笑)

美容師はやはり華やかなので若い人達には人気があるんですね、ところが問題は賞味期限なんですね…!?

美容師としてサロンに勤め始め、仕事を覚えていきます。

ところが美容師は40歳くらいまでが盛りのピークでして、其れを過ぎると最早賞味期限切れみたくなり、チェーンなどでも閑職の方向性になっていきます。

つまり歳を取ると流行に付いていけないって事と、若い客からも敬遠気味になられてしまう訳です。

だから美容師は自分で店を構えないと、先に待つ末路は結構悲惨なんですね。

また美容業界は給与体系も含め労働環境はかなり酷い状況です。

その辺の一般的サロンで、そこそこのチェーン店でも店長なんかと云っても25万位の給与だったりします。

まして小さいチェーンや個人店などですと、仕事が総て出来てもスタッフですと18~20万なんてザラです。

此れは以前も書きましたが、理美業界は独立を前提とした雇用形態が今でも続いているからです。

悪弊がそのまま残っているんですね。

理容師は逆に若いと客からは嫌がられるんですね、男性心理とでも云えるのでしょうか?

理容師は40代から油が載ってきて、客にも信頼がおかれる様になる訳でして美容師とは全く違う側面を持っています。

しかし給与体系は似たようなものでして、やはり独立を前提とした給与形態です。

ただ違うのは全国チェーンなどは理美容師について云えば、理容師は美容師よりも最初から数万給与が高いです。

私が今いるチェーンも理容師のほうが初任給は高いですね、やはり男のオッサンの頭は理容師のほうがマトモに仕上げます。

男と女の頭(スタイル)は作り方が基本的に違います、あくまでも基本的な話しですが…男は頭のトップつまりテッペンから後頭部にかけてはグッと押さえた感じに仕上げますが、女は逆に膨らませます。

またコメカミ部分は男はスッキリと女は厚みを残します。

こんな感じで男と女の頭は作り方が違います、ですから男性の頭の作り方を分かっていない美容師がオッサンの頭をカットすると、お椀の様な上が重いシルエットになるんですね。

今の芸能人の頭は皆、美容師が作りますので頭がやや大きく見えます。

また男性が美容室に通うってのは日本や韓国の特長です、韓国は日本を真似たからですので、要は日本人くらいのもんです…男が美容室に通うのは。

欧米もアジアも男性はバーバーつまり床屋に行きます、都市部のほんの一部の人だけが美容室に行くんですね。

お洒落に対する感覚の違いと云えば、其れで終わってしまいますが美容室通いをしている日本人はハッキリ言って汚いです。

意外とお思いでしょう、お洒落感度は美容室通いのほうが高いのに。

何故か…

美容室通いですと髪の毛だけの手入れです、顔は自分で髭剃って終わり…、、、

つまり、其れは顔なんですね…髭は剃ってもうぶ毛は剃らない。

ですから目の下とか首の後ろとか耳の下側のうぶ毛がびっしり…成人男性になると顔全体が黒っぽく見えるんです。

本当にお洒落な人は例え髪は美容室でカットしていても、数ヶ月に一回は床屋で髭以外の処のうぶ毛を剃ります。

ちょっとした美容室ですと顔剃りもやってますけど、但し…美容師は顔は剃れません、美容師法で禁止されてます、顔剃りは理容師だけが出来るんですが。

美容室通いのお人は、たまにうぶ毛を剃る事をお薦めします。

理美業界も両極化してまして、給与的に高い全国チェーン等に勤務するサラリーマン的な理美容師、或いは独立を目指すか…給与は低くても納得のいく仕事が出来る一般店勤務のアーティストタイプ。

こんな感じになって来ています、しかし床屋は今や一般店を開業しても客は来ません、低料金タイプの店にするしかありません。

また美容室は完全に過当競争になっていて、非常に激しく厳しい業態になって来ています、勝ち残る為に不断の努力が必要となり、スタッフには常に新しいスタイルの習得と技術の勉強会を強いる為に、毎日の様に深夜まで店で勉強会を開いています。

美容師は安月給で長時間労働の過酷な職場で頑張っているんですね。

ワタシ的には、やがて二女が其の方向に進みますが…毎日11~12時まで勉強会なんてのは1年位は若い時ですから勉強なので構いませんが、何年もなんてのは不毛だと思っていますので、辞めさせちゃいますけど~。

この仕事は感性の仕事です、技術と感性が相まってこそ…お客さんに受け入れられます。

技術偏重になると結局はお客さんの頭をカッコよく仕上げるんじゃ無くて、技術をお客さんに押し売りして…貴方の髪はこうなんだから、此れがいいんだ…なんて独りよがりになってしまいます。

上手い理美容師はキャリアばかりではありません、10年やっても下手は下手!!
上手い奴は1年でも抜群に綺麗にカッコよく作り上げます。

まさに技術と感性がマッチングしたからこその成果です、キャリアではありません!!

理美業界は今や岐路に立っています、数年前に戦後から一貫して伸びて来た理美容師の学生数が初めて下回りました。

理容師は当の昔に衰退の道を歩んでいますが、美容師人気にも陰りが出ています。

人口減も相まって、この業界も大きく変わっていくでしょうね。








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