日常診療でよく、歯ぎしりで困っていることが会話の中で聞かれます。

歯医者で、歯が擦り切れていることを指摘された方の多くは、マウスピースを使っています。

 

そのことで朝の顎のこわばり・辛さや、頭痛がよくなったか聞いてみますが、よくなった話はあまり聞かれません(もちろん、歯への負担は軽減されるので、限定した目的には価値があります)

 

なぜでしょう。歯ぎしりはなぜ起きるのでしょう。

 

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歯軋り(ブラキシズム)の原因は多岐にわたっており、単一の原因で起こることは少なく、複数の要因が絡んで発生することが多いです。以下は、歯軋りの主な原因として考えられているものです。

1. ストレスや不安

ストレスや不安が最も一般的な原因です。日常生活でのストレスや感情的な緊張が、無意識のうちに歯を強く噛みしめる習慣を引き起こします。特に夜間に歯軋りをする人は、日中のストレスが夢や無意識の動作として現れることが多いです。

2. 睡眠障害

睡眠時無呼吸症候群や、睡眠の質が悪いことも歯軋りを引き起こす要因です。無呼吸や睡眠の中断が頻繁に起こると、身体が無意識に緊張状態に入り、それがあごの筋肉に影響を与え、歯軋りが起こることがあります。

3. 咬み合わせの問題

歯の咬み合わせが悪い場合、上下の歯がうまく噛み合わず、あごや歯に過剰な負担がかかることがあります。これが歯軋りの原因になることがあります。歯科的な問題や、歯の不正咬合がある場合には、歯科医の治療が必要です。

4. 生活習慣の影響

カフェインやアルコールの摂取が多い場合、歯軋りが起こりやすくなることが報告されています。特に夜間にカフェインやアルコールを摂ると、睡眠の質が悪化し、歯軋りが引き起こされることがあります。また、喫煙も関連しているとされています。

5. 薬の副作用

一部の薬剤、特に抗うつ薬や精神安定剤(SSRIなど)は、歯軋りの副作用として知られています。これらの薬は、脳内の神経伝達物質に影響を与え、筋肉の緊張や収縮を引き起こすことがあります。もし薬の副作用が疑われる場合は、処方を行った医師に相談することが必要です。

6. 低血糖

低血糖による体のストレス反応も歯軋りに関連している場合があります。血糖値が下がることで、交感神経が活性化され、筋肉の緊張や不安が高まり、歯軋りが引き起こされる可能性があります。

7. 遺伝的要因

歯軋りには遺伝的な要素があるとされています。家族の中に歯軋りをする人がいる場合、同じような症状が現れるリスクが高くなることが研究で示されています。

8. 噛む癖や無意識の行動

日中に無意識に歯を噛みしめたり、噛む動作をしている場合、それが夜間の歯軋りにも繋がることがあります。ストレスや集中している状態では、意識的に歯を噛みしめていることが多いです。

 

・・・・と、チャットGPTで引くとコメントが得られます。

 

 

 

遺伝による影響は改善が難しそうですが、実は自らの行動で改善できるヒントがちりばめられてますね。

そのヒントについて深掘りしていきたいと思います。

 

でも、1人で上記のさまざまな原因に対処していくことは難しいと思います。そのために私たちがいると思っています。

 

歯ぎしりの原因を、さらにシンプルにしてますと、

 

結果的に「交感神経の過緊張」

 

といえるでしょう。

 

筋肉が収縮するには、寝ているなどの無意識下では、交感神経の緊張が必要だからです。

 

ご存知のように、自律神経は、交感神経と副交感神経という正反対の働きをする 2 つの神経が交互に働いてバランスをとっています。

 

 

https://www.ochalabo.com/power/sleep01.htm

 

 

チャットGPTで挙げられているように、睡眠障害なども含めストレスになると思いますが、ストレスがかかり続けると、

このように、交感神経のベースが上がってしまいます。そうしますと、夜間寝ている間にも、交感神経の緊張が十分に解けている状態にはなりません。歯軋りの要因になりますね。

 

 

 

もう一つ、体の状態で伝えたいことは、「低血糖」の可能性です。

 

夜間低血糖になっている方は、実は非常に多いと感じています。

 

低血糖は、生命の危機ですので、副腎がサポートに入り、コルチゾールやノルアドレナリンといった血糖上昇ホルモンを放出し、血糖維持を狙います。

 

これらホルモンが、交感神経を緊張させるのです。

 

低血糖とストレス、この2大原因を抜きにしては、歯ぎしりの根本解決には至りませんね。

 

栄養とストレス管理への対策を練らなければなりません。

 

そのお手伝いをする仕事をしています。

 

 

 

実は今回、お届けしたい内容はこれからです。

 

交感神経の緊張をほぐし、副交感神経の活動を活発するためには、「笑う」ことも重要なファクターになります。

さらに!それは「作り笑い」でも実現できるのです。

 

副交感神経を活性化するメリット

  • ストレスの軽減:副交感神経を活性化させることで、緊張がほぐれ、ストレスが和らぎます。
  • 睡眠の質の向上:副交感神経が優位になると、心が落ち着き、良質な睡眠が取れるようになります。
  • 免疫力の向上:リラックス状態が続くことで、免疫力が強化され、体の回復力も高まります。
  • 消化機能の改善:副交感神経は消化活動を促進するため、食後の消化がスムーズになる

 

このように、副交感神経を活性化することには、さまざまな効能がありますが、交感神経の過緊張も誘因である歯ぎしりにも、よい影響がありそうですね。

 

笑うことも副交感神経を活性化させる有効な手段です。楽しいことやユーモアのある状況で笑うことは、緊張を解きほぐし、心身をリラックスさせます。

  • コメディや友達との楽しい会話など、笑う時間を意識的に作ることで、自然と副交感神経が活性化され、リラックスできます。

じゃあわかったと、笑おうとしてもそんなにいつも笑いたくなるネタや状況が整っているわけではないですよね。

 

笑うことを日常に取り入れるアイデア

  • お笑い番組やコメディ映画を観る:気分転換に笑いを促すコンテンツを楽しむことは、自然に笑いを引き出し、リラックス効果を高める一つの方法です。
  • 友人や家族との楽しい会話:人との楽しいコミュニケーションは、笑う機会を増やし、ストレスを軽減します。
  • ペットと過ごす:ペットと遊んだり、愛らしい姿を見ることも、リラックスや笑いを生み出す良い方法です。
このようにchatGPTは言ってくれますが、もっと欲しいです簡単な方法。
 
それが、「作り笑い」なんです。
 
作り笑い(意識的な笑い)でも、自律神経に良い影響を与えることが可能です。実際の笑いと同じように、作り笑いも脳にポジティブな信号を送り、自律神経のバランスを整える働きがあります。これを「笑いのフィードバック効果」と呼び、作り笑いでも脳が「楽しい・リラックスしている」と認識し、自律神経に影響を与えます。
 
まさに、気持ちが先か、表情が先か、と考えるところですね。
 
通常は、面白い、楽しいから笑顔になることが自然ですが、面白いことに、楽しくなくても、笑っていれば楽しく感じてくるという、人の心理があることがわかっているのです。脳の錯覚もうまく利用することですね。
 

作り笑いを日常生活に取り入れるメリット

  • 即効性のあるリラックス効果:自然に笑えない時でも、意識的に笑うことでリラックス状態を作り出すことが可能です。
  • ポジティブなフィードバック:作り笑いが続くと、脳は本当に楽しいと感じ始め、気分がポジティブに変化する可能性があります。これは、実際に笑うのと似た脳の反応を引き起こすためです。
  • コミュニケーションの改善:笑顔を作ることは、人とのコミュニケーションを円滑にし、社会的なつながりを促進します。これもストレスを軽減する一因となります。
このように、その時の気分に必ずしも流される必要はありません。交感神経が緊張するような気分であることは、ストレスが多い社会生活ではすごく多いと思いますが、休養・休憩する際にはその緊張はほぐす必要があります。
 
ですので、副交感神経を刺激する方法を知っておくことは、自律神経のコントロールにおいて非常に重要な意味があります!
 
その一つが、「作り笑い」です。
 
 

作り笑いの実践方法

 
 
 
 
 
  • 笑顔の練習:鏡を見ながら、意識的に口角を上げて笑顔を作り、数分間保ちます。これを習慣化することで、自然と副交感神経の働きが高まります。

 
いつでもどこでも1人でできる副交感神経活性化の方法「作り笑い」
 
生活の一場面に是非取り入れてみてください。
 
歯ぎしりだけでなく、自律神経が整い、穏やかな心身の状態の維持につながります。
辛い時に歯を食いしばるだけでは、心身の安定は保てないのです。
 
 
長文、お読みいただきありがとうございました。