朝日新聞6/9付け「シャネル㈱代表取締役社長 リシャール・コラスが語る仕事」から

前略

会社のブランドと共に自分の力をどう伸ばしていくか。
必要なのはまずブランドが社会の中で求められでいるポジションや、価値をつかみ、徹底して自社のフレームを学ぶことです。そしてちょうどストレッチするようにそのフレームを引っ張って広げていくイメージを持つこと。
そんなことは上の人間が考えることだと思いますか。違います。}人ひとりが自分の仕事の中で、時代を読みながら、どんなに小さなことでも冒険的に新しい発想をしていくことが必要なのです。あいさつ文の;付を考え抜いて変える、お客様を楽しませるイベントを企画する。どんなことでも、ブランドのために動こうとする視点が必ずあなたの仕事力を育てます。
かつて私は座禅をしながら、大きな気づきを得たことがあります。いろいろな座り方がありますが、鎌倉の寺で「腰に立ちなさい」と教わりました。腰の真上に立つ、腰に重心を置く。重心を決めて胸を開いて座ると自分の体がしっかりと落ち着き、オープンに自由に動けるのです。「ああ、ブランドと同じではないか」と思い
ました。スピリットという土台に腰を立たせると、上半身は自分らしく解放されるのにぶれないからです。
さらに、若い住職は「座禅は和合だ」と言い、他の人と一緒にやることによって全体の和が生まれるとも教えてくれました。仕事も目の前に相手がいてこそ面白い。深い知恵だと思います。(談)