手術~明日どころか切符売場も見えない~ | 俺のものは俺のものお前のものも俺のもの

手術~明日どころか切符売場も見えない~

何年前かな。忘れたけど…

ある日目にしこりができてた。
眼球を動かすと供に動くから

うわぁぁ!!!眼球が二卵性系?!
みたいな衝撃を受けた訳。

急いで眼科に行ったよね。
地元にはちゃんとした眼科がなくて、1時間半かかる町のとこまで行った。

もう速攻。バスケで残り10秒、同点に追い付きたい勢いで速攻かけた。

診察を受けると、病名は忘れたけど、

『ああ~○○ですね。放っておくと悪化するから、切ることになります。』

へ?
切る?キル?ってKill?!!!

突然、先生の冷静な一言に目の前が真っ暗になった。失明したかのように。

『切らなきゃだめですか…!?』

もう必死。
目を切るとかまじ死ねる。
即死決定。
返事がないただの屍になれる。
さようならお母さん…お父さん…。
先逝く不幸をどうかお許し下さい。

そんな言葉がぐるぐると脳内かけめぐってたら、天使の声が

『一応今日は2週間分薬出しときます。』

先生っ!!!!
薬あるんじゃ~んw
何?さっきのはちょっとしたジョーク?
もうお茶目さ…

『滅多に効くことないですが。とりあえず出しときます。』

効かないんかいっ!!!
とりあえずってなんだよ!!!
Re地獄。

でも、今日はなんとか生き延びた…。
鬼にこん棒でいじめられんかった。そんな思いでいっぱいだった。


それから2週間の間、必死だった。効かないと先生が言った目薬を1日3回かかさず注した。さしまくった。こんなに何かに必死になったのは生まれて初めてでは?というくらい必死になった。
2週間後、効果が現れるなければ死ぬ(切る)のだから。

3度のメシより目薬。まさに、生きるか死ぬか、Dead Or aliveですよ。

そして願いも虚しく
目薬は効かなかった…
ちっとも効果なし。

しかたないのでパパに送ってもらって再度病院へ。日帰り手術だったのだが、パパは用事で帰りは一人、JRで帰ることになった。
心細い気持ちを隠せず、道中今にも口から魂抜けそうな顔で向かった。

『先生、眼球切るのって痛いですか?』

『え?切るのはまぶただよ?』

へ?
ヲイ!!聞いてないよっ!!
って、なんだ~目ん玉じゃないんだ!!!それならこの勝負、生き残れる!!!

『麻酔するよ~』

と、目薬みたいな麻酔を注される。

少ししたら手術台に寝かされた。
まぶたをぐりんと裏返しにされ、クリップみたいなのでとめられ、一応見えないようにガーゼをあてられた。

………

………っ!!!!

『痛っ!!!!』

もろにメスが刺さった感触ってか痛みが走った。

『痛い?麻酔あまり効かないのかな?ん~でもこれより強い麻酔したら目が青くぼっこり腫れるからねぇ~。』

『…え。あの…我慢します。』

『じゃあ痛かったら教えて。』

切られる感覚がもろ。あの目薬みたいなの麻酔とか言って嘘だったんでしょ!!!ってくらいまぶたが熱さと激痛の追いかけっこでライン描いてる。

『うっ…!!!くぅっ!!!!』

もはや言葉にならない。

『もうちょっとだからねぇ。我慢して~』

歯医者か!!!

いや、もう既に痛み限界点突破。
まぶたなんてたいしたことないと思ったのに、正直もう死ぬ。
ごめんなさい。土下座する!!!だから今からでも強い麻酔して!!!

そう思った瞬間まぶたをつままれる。

しこりの中のモノを出したのだろう。

最後は搾られて終わった。

少ししたら血は止まるからとガーゼをあてられ、解放された。

しかし一向に止まる気配をみせない血涙。
もはや視力悪いあたしは、裸眼の片目では帰りの汽車切符売場すらわからなかった。
血まみれガーゼで片目押さえて、駅でうろうろしてて捕まらないだけが救いだった。

でも、家について鏡見たら、強力な麻酔はしてないのに青くぼっこり腫れてた。

先生の嘘つき…。