洋の東西を問わず、動物の幽霊はいる物なんです。
うちのフランス支社には、ミックと言うイケメンがいました。
女には不自由しない男でした。
ある時の飲み会で、アンリと言う女性を口説きました。
目立たない、地味な女性でしたが、コツコツと金を貯めていました。
ミックも、金と身体目当てに暫く付き合っていました。
アンリは、ミックにぞっこんでした。
本当に愛されていると、思い込んでいました。
アンリは、一匹のロシアンブルーを飼っていましたけど、この猫は、ミックが嫌いらしくて、ミックが来ると、外に出て行きました。
アンリは、数ヶ月後に妊娠しました。
アンリは、笑顔でミックに妊娠した事を告げました。
そうなんだ、僕もパパになるんだね。
ミックは、笑顔を見せましたが、内心は別の事を考えていました。
ミックには、日本で言う半グレの仲間がいました。
その仲間に、アンリの処分を依頼しました。
強盗殺人に見せかけてくれよ。
俺に、疑いがかからないようにしてくれよ。
数日後、二人組の強盗を装って半グレがアンリを襲いました。
アンリは、ナイフで身体中を刺されました。
ミックの言う通り、この女は金持ちだな。
半グレ二人は、アンリが聞こえないと思って発言しました。
二人が去って、ロシアンブルーのロックがアンリの側に来ました。
薄れ行く意識の中で、アンリはロックに言いました。
ロック、私の仇を討ってちょうだい。
そう言って、息を引き取りました。
激しい物音がしたから、隣の住人が警察に通報しました。
警察が来た時に、ロックは、アンリの血を舐めていたそうです。
警察も、不気味に思って、ロックを追い払いました。
そんな事があっても、ミックは何食わぬ顔で出勤していました。
ある夜、いつものバーで酒を飲んでいたミックに、美女が声をかけて来ました。
アイスブルーの瞳が美しい美女でした。
良い雰囲気になり、ホテルに連れ込みました。
二人とも、シャワーを済ませて、いざ事に及びました。
ミック、貴方は、ここがポイントだったわね。
女性は、いつの間にか、アンリに変化しました。
よくも、私を殺してくれたわね?
ゆ、許してくれ。
俺が悪かった。
ミックは、懸命に命ごいをしました。
アンリの顔と身体は、変化して、巨大な化け猫になりました。
シャー
ロックは、首筋に噛みつきました。
ミックは、出血多量で死にました。
翌朝、二人が出て来ないから、ラブホの従業員が見に来ました。
ミックの死体を発見して、警察に通報しました。
警察が検視に来ました。
なんだ、また猫がいるよ。
どこから入ったんだ?
綺麗なロシアンブルーが血を舐めていました。
ほら、出ていきな。
警察官は、猫を追い払いました。
それ以降、その辺りでロシアンブルーを見た人はいません。
どこに消え失せたのでしょうか?