日本に帰国したら、この寒さ。
箱根辺りは、雪でチェーン規制らしいですね。
成田空港に着いて、出口に向かって有華と手を繋いで歩いて行きました。
一見すると、夫婦か、カップルに見えるでしょう。
空港の入り口に近付いた時に、異様な殺気を感じましたね。
真田取締役、お帰りなさい。
そこには、恐ろしく冷たい眼差しで、高木が来ていました。
本社には、到着時間を伝えてあり、迎えを誰か寄越して欲しいと希望はしていました。
多分、総務課から誰か来るだろうと思っていました。
氷川主任、少し見ない間に綺麗になったわね。
彼氏でも出来たのかしら?
こんな女に手を出す男はいるのかしら。
冷えきった口調で、有華を睨んでいます。
高木、車はどこなんだ?
すいません、車はこちらです。
氷川主任、真田取締役の荷物を持ちなさい。
すいません。
真田取締役、私が荷物を持ちます。
氷川主任、私が持つから良い。
ヨーロッパでは、男性が女性に荷物を持たせないのがマナーだから、私が氷川の荷物も持つから。
そう言って、私が二人分の荷物を持って歩いて行きました。
駐車場にある、車を見て驚きました。
社長のベンツが有りました。
真田取締役、社長が車で、お待ちです。
高木と氷川は後ろに座れ。
昌昭、運転してくれ。
このベンツは、後部との間に防音設備があって、前の席の会話が聞こえないようになっていました。
私は、社長と本社までヨーロッパの情勢と、私の考えを言ってました。
完全なオフレコ会話です。
その間、有華は、高木にネチネチと嫌味を言われていましたね。
本社に着いた時の有華の顔は泣き顔でした。
私は、自分のオフィスに有華を伴って入りました。
有華に、高木の生き霊が憑いていました。
懲らしめてやる。
生き霊は、一つ間違えると本人が死にます。
有華、目を瞑れ。
私は、キスをして、念を有華の体内に吹き込みました。
悔しい、何で私が氷川に負けるの?
高木の生き霊は去りました。
去った直後に、秘書室で高木が鼻血を出して倒れて、救急車を呼ぶ騒ぎになりました。
命だけは、助けてやりました。
有華は、暫く私に抱き付いていました。
お前は、何があっても護るから安心しろ。
そう言って、今度は愛情を込めたキスをしました。
やっと有華の顔に精気が戻りました。
有華、今夜泊まるホテルの予約をしてくれ。
さて、仕事に戻るか。
日本でも、暫くは忙しい日々が続きます。