ドイツには、有名な自動車会社が幾つも有ります。
その中の一つ、BMWのある、バイエルン州に行きました。
州都は、ミュンヘン。
予想通りの街並みでした。
BMWに行くのに、ポルシェやアゥディで行くのは失礼ですから、BMW  M3に乗って行きました。
長野、山口だけでなく、この時は、ドイツ支社長の山下も同行しました。
この三人は、年齢が近いから将来はライバルになります。
海外の支社長は、日本よりも格下で、課長と部長の間になります。
でも、山口と長野は課長ですから、山下が一歩出世レースはリードしています。
トヨタとBMWが業務提携して、新しいスープラが誕生しましたから、日本人には好意的でした。
私は、主にエンジン関連を見ていました。
シルキー6は、やはり魅力的なエンジンです。
他の3人は、足周りとエアロパーツを見ていました。
夕食は、ミュンヘンで食べてから、一路ベルリンに向かいました。
行きは、山口が運転して、帰りは私が運転しました。
私は、ミュンヘンビールを飲まなかったけど、3人は飲んでいました。
M3CSLのシャーシは、本当にバランスが良いです。
四人乗車を感じさせない軽快さが有りました。
深夜の高速道路。
私は、スピードを控え目にして走っていました。
それでも、120キロは出ていました。
深夜2時頃、前方に何かしら見えました。
最初は、動物かと思いました。
ハイビームライトにして見たら、何と少女でした。
ブレーキを踏んだら、スピンする状態でした。
ドスンドスン
もの凄い衝撃が車に有りました。
後方に車がいるから、停める事が出来なくて、走り続けました。
車の屋根から、赤い液体が流れて来ました。
最寄りのサービスエリアに車を入れて、屋根を見ようとしたら、変な声が聞こえて来ました。
山下が目を覚ましました。
真田さん、屋根から痛いと言っている声が聞こえています。
ドイツ語でしゃべっているから、私には分かりませんが、不味い状況は分かりました。
私と山下が会話をしていたら、フロントガラスに女性の首だけ現れました。
私は、備前長船をバッグから出して、車外に出ました。
首が飛んで来て、私に噛みつこうとした瞬間に斬り捨てました。
頭は、真っ二つになりました。
私は急いで車を発進させました。
山下は、恐怖のあまり口が効けず、真っ青な顔していました。
山口と長野は、幸運な事に寝ていました。
翌朝、ホテルの駐車場でBMWを見たら、リアガラスに赤い文字で、貴様を殺す
ドイツ語でそう書いて有りました。
赤い文字は、血文字のようでした。
その日の昼間、山下が交差点で止まっていた時に、居眠り運転のダンプカーに追突されて、全治3ヶ月のケガを負いました。
私は、その日に帰国命令が来ました。
これは単なる偶然でしょうか?
全ては、神のみぞ知る。
まさに、そうですね。