これは、まだ恵利華が生きていた頃に、病院で起こった話だと言っていました。
その話を聞いて来た日は、いつになく顔色が悪くて、ベッドに入った時も、私に抱き付いて離れませんでした。
昌昭さん、私を強く抱き締めて。
そう言ってから、キスを貪るようにしました。
そして、やっと落ち着いて話を始めました。
昌昭さんは、智子と裕子を知っていましたよね?
仲良くしていたけど、先月智子の葬式だったよな?
裕子も、今日、病院で死んだのよ。
しかも、婚約者の目の前で、患者さんにナイフで心臓を一突きで、出血多量だった。
裕子の最期を看取ったの、裕子は智子の呪いだと言って、息絶えたの。
裕子の遺品整理で、ロッカーを開けたら、呪いの本が沢山あったわ。
私は、ベッドから出て、ワイングラスに、サドヤの赤ワインを入れて来ました。
私は、それを口に含んで、口移しで恵利華に飲ませました。
精神的に疲れていた恵利華は、暖かいワインに酔い、直ぐに寝ました。
私は、経帷子を着て、仏壇の前に座りました。
そして、読経を始めました。
私の部屋の結界の外に、悪霊と化した智子が現れました。


後編につづく