完全に寝不足だ。
朝四時過ぎまで、
バンクーバー冬オリンピックの開会式(録画放送)と
男子ジャンプ個人ノーマルヒルの決勝戦を見ていたからだ。
印象的だったのは、公式練習中に事故死した
グルジアのノダル・クマリタシビリ選手のために、
観客一同が起立して黙祷を捧げるシーンだ。
あの瞬間、人種も国籍も存在してなかった。
大会二日目が終わり、
日の丸飛行隊も女子モーグルチームも
残念ながらメダルには届かなかったが、
みんな、メダルの輝き以上のパフォーマンスだった。
特に、女子モーグル決勝戦からは目が外せなかった。
第2エア、上空でバランスを崩し転倒した里谷多英選手。
さらに、次々と転倒したアメリカとカナダのメダル候補者。
表彰台にこそのれなかったが、
自己ベストの4位につけた上村愛子選手。
全員の、無念の気持ちを堪えての笑顔に本当に心を打たれた。
五輪初出場で8位入賞と健闘した19歳の村田愛里咲。
同じく初出場で12位につけた伊藤みき選手。
あっぱれ!
重いプレッシャーや日本国民の期待を背負ったこの選手たちは、
私たちの応援に精いっぱい応えてくれたのだ。
結果がすべてのスポーツ競技だから、
「参加することに意義がある」と
メダルを目標にしてきた選手には言えないが、
心から、ギューっとハグして、拍手と喝采を送りたい。
一方、服装問題で開会式の出場を辞退させられた国母選手に、
メディアと世論は厳しい。
競技の出場まで辞退させるべきだという意見も出ているが、
麻薬をやっていたとかならまだしも、服装が乱れたことで
そこまでする必要性は果たしてあるのだろうか。
国母選手のとった行動も態度も
決して見逃せるものではなかったが、
記者会見での公開謝罪の上、
開会式への出場を禁止されたことは、
オリンピックを目指して4年間頑張ってきた代表選手にとって
すでに重い処罰だと思う。
確かに、自業自得だ。
しかし、ことを必要以上に大きく騒ぎたてることが
彼のメンタリティ、はたまたパフォーマンスに
マイナス影響をもたらすような結果になれば、
メダルを期待されているだけに、
日本人なら誰も手放して喜べないはず。
歳をとった分、少し偉そうに言わせてもらうが、
「もう21歳だから、ルールは守れるはずだ」という建前は
あの年頃の若者には通用しないってことを、
その時代を歩んできた大人たちならよく分かっているはず。
それは今でも昔でも同じだ。
もしも、
壮行や同行に目付役あるいは指導者がいたにも関わらず、
気がついた時点で、
彼に服装の乱れを注意しなかったのであれば、
そのものにも責任があると私は考える。
若者の流行りの着こなし方であろうが、
国母選手には、服装よりも、
競技で彼の本当のカッコよさを見せて欲しい。
ちなみに、職業病からなのか、シニカルな性格からなのか、
私は、メディア報道の客観性、公平性と正確性には
いつも疑問を持っている。
一般大衆は限られた情報で
問題点を見極めなければならないから、
メディアが先入観を避け、事実に基づいた報道を心掛けないと、
ネットの世界で、問題のフォーカスがずれた言論だけが
すごいスピードで独り歩きする恐れもある。
そう言えば、ヨーロッパの某チームの中で、
一人だけ、なんだかの事情で制服のズボンの代わりに
ジーンズで開会式に出場した選手がいた。
彼の母国のメディアと国民たちの反応が気になるところだ。
なにはともあれ、明日、どんなドラマと感動に出会えるのか、
楽しみだ。