リカバリーした日曜日 | LapisTalk ~ 世界を飛び回るあるキャリアウーマンのつぶやき

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毎日の喜・怒・哀・楽を人生のスパイスに。Appreciate what life has to offer....

日々の生活や旅先で出会うささやかな感動を綴るコラム。

五時間ほど暴睡して目が覚めたのは、現地時間日曜の朝9時半ころだった。

外は小雨が降っていた。

何とかスーツケースを開けることはできたが、そのスーツケースはもう廃物。

新しいスーツケースが必要だ。

でも、初めて訪れたこの町、どこへ行けばいいんだ?

この国は、一歩でもシティから離れると、どこへ行くのも車が必要だ。

躊躇したが、本社の秘書のキムに電話した。

電話の向こうで、キムは「ショッピングに出かけましょう。」と明るく誘ってくれた。

1時間後、キムはホテルのロビーに現れた。

大柄の金髪女性。そして、3人のティーンエージャーの母でもある。

ちなみに、彼女と会うのは、この時が初めてだった。

「せっかくの日曜日なのに、呼び出してごめんなさい。」

「いいのよ。家族にランチを用意して、ブラウニーをオーブンに入れて出かけてきたから、ゆっくり買い物しましょう。」



車で数分ほど行ったところの「百貨店」に到着した。

夕べのトラウマからか、店に入ったとたん、私の買い物スイッチは直ちにON!

郊外の町の百貨店だが、品揃いはかなり豊富。

スーツケースのほか、サンダル2足、キャンドル、ランチョンマット、ふわふわバスタオルまで(だって2枚で千円の厚地タオルがあまりにも魅力的だったんだもん!ラブラブ!)、カート一杯分の勝利品をゲット!全部で税込みで3万円も行かなかった。

円高万歳!音譜バンザイ

2時間の買い物後、キムと近くのタイレストランに入った。


テーブルに着くなり、"I need a drink!" とキムに言った。

もちろん、ソフトドリンクのことを言っていると、この国の誰もが解釈しない。

私はロングアイランド・アイスティを頼み、キムも別のカクテルを注文した。

前菜にレモングラス・シュリンプ、そしてそぞれれチキンとポーク料理をメインに注文した。



キムとご主人のジョーンは共に再婚者同士、いわゆる”a blended family"。

長男はジョーンと前の奥さん、長女のアンバーはキムと元夫との間に生まれた子供。

そして、キムとジョーンの間に生まれてきた次男のジェイクは13歳。

自閉症をもつジェイクのIQはなんと135。

自閉症の子供は、繊細の上、隠れた才能をもつものが多い。

物事を見る角度も一般の人たちと違う。

「神からの贈り物でもあり、負担でもある」

ジェイクは一般の子供たちと同じ学校に通っている。

自閉症に対する理解が足りない周りの子供たちは、かなり残酷なことをジェイクに言ったり、したりもするそうだ。

それでも、キムとジョーンはジェイクを過保護しようとしない。

ジェイクの音感は抜群に良いそうだ。

キムとジョーンは彼をスペシャルクラスに入れて、彼の才能を伸ばそうとしている。

家に閉じ込めるのでなく、ジェイクのペースで社会生活に慣れてもらうのが彼らの考えだ。



注文した料理はアメリカ人好みのやや甘めの味付けだったが、まぁまぁ美味しかった。

2杯目のロングアイランド・アイスティを飲み干したころ、強い眠気に襲われた。

アルコールのせいか、時差のせいか。

3時ごろにキムと別れて部屋に戻り、そのままベッドになだれ込んだ。

目が覚めたのは夜の八時半。

ただいま11時。

目はぎんぎんに覚めている。

まずっ。スカル汗