
たくさんの温かいコメントを頂きまして本当にありがとうございました

マイペースになりますが、今後ともどうぞよろしくお願い致します

今日は朝の母との電話でBunkamuraザ・ミュージアムにて、
フェルメールの『地理学者』が来ている展覧会が始まることに気付きました

3日からだとすっかり忘れている私でしたが、その後、妹とも

「お姉ちゃん、行って来たら?」と背中を押してもらって、展覧会初日に出掛けることに

渋谷のBunkamura・ザ・ミュージアムはB1にあるので、写真撮っても絵にならないのが残念


17世紀のオランダは、スペインの支配から独立して大航海時代の主役となり、
貿易大国となった、いわばイケイケの時代でした

その17世紀のオランダ美術の黄金期のフランドル絵画95点が、
ドイツ・フランクフルトのシュテーデル美術館の改装工事に伴い来日しています。
『地理学者』は、2000年に大阪へ日帰りで行った時に観て以来の再会

初日の今日はお昼過ぎに行ったのですが、会場内も空いていてゆっくりと観ることが出来ました


地理学者が身に着けてる上着は、「ヤポンス・ロック(日本の着衣)」と呼ばれているもので、
交易によってオランダにもたらされた日本の着物や模造品を指すそうで、
当時それらは裕福な市民階級の間で流行し、ステータスシンボルとなっていたそうです。
この着衣を見て「どてら」と言っていた大阪のおばちゃんは、ある意味正解だったのねん


また、絵の中に描かれている地球儀と似たものの実物2点も観ることが出来ます

絵の前に立つと、時代を超えてそれぞれの画家のオーラのようなものも感じるものですが、
フェルメールの『地理学者』の前に立つと、暖かでやわらかい光に包まれているような感じで

大阪で観た時の思い出と再会出来た喜びが沸いてきて、感慨深いものがありました

こちらは天使大好きな私の気に入った作品

錬金術師の工房のクピドたち ダーフィット・テニールス[子]

錬金術に関する話も興味のあるもののひとつで本で読んだこともあるのですが、
とにかく天使がかわいくてポストカードも買っちゃった

こちらは図録の絵の顔の部分をアップにして撮りましたが、
画家の娘、シュザンナ・ド・フォス コルネリス・ド・フォス

写実的で繊細な描写がすごくて筆遣いをよく見たいと近づいたのだけれど、
この子の表情がかわいくて面白くてちょっと笑ってしまった


てか、静かな会場内で笑いをこらえるのが大変だった


こちらはとても印象に残った物語性の高い作品

夕食の食卓を片付ける女性 ヘリット・ダウ

食事の後片付けをする女性の元へ、ランタンを持った少女が手紙を届けに来ている情景

レンブラントの工房で学んだ彼の作品には、師匠レンブラントのエッセンスが感じられました

フランドル絵画においては、私は静物画が最も好きな分野なのですが、
果物や花や、静物画に動きを与える昆虫や小動物のすべてが繊細で写実的です

合金の盆の上の果物とワイングラス アブラハム・ミフノン

苺の入った中国製の陶器とレーマーグラスのある静物 ハルメン・ルーディング

ねっ、素敵でしょう

さくらんぼやぶどうをモチーフにしたバッグチャームやストラップも
ミュージアムショップに売っていましたよ

死んだ野兎と鳥のある静物 ヤン・ウェーニックス

この手の作品はちょっと残酷な感じがして私は苦手なのですが、
どうすればこんな兎の毛の表現が出来るのかしらと、その写実性にただただ驚きでした

風景画で気に入った作品もたくさんあったのですがその中から2つご紹介

木々の間で草を食む動物のいる風景 ルーカス・ファン・ファルケンボルヒ

静かな海の上の小船と帆船 ヤン・ファン・オス

大満足だった展覧会を後にして、ミュージアムショップを楽しんだのですが、
フェルメールのマグネットとパズルのガチャガチャがありました

マグネットの方に300円入れたら、8種類ある中から『天文学者』が出て来ました

本当は『デルフト眺望』が欲しかったなぁ~




ご覧頂きましたとおり、フランドル絵画はどの分野においても繊細かつ写実的な絵画ばかりです

ぜひぜひ間近でこの珠玉の作品に逢いにBunkamuraを訪ねてみてはいかがでしょう
