
10月にはすでに首都圏の主な駅25ヶ所で
BOOK3が発売されるという広告が貼り出されていたらしく
4月に発行予定とのことで、またひとつ楽しみが出来ました

考えてみれば、BOOK1は<4~6月>BOOK2は<7~9月>の話だから
4冊で1年の物語が完結になるのが自然かなと思う…。
順番からいって、BOOK3は<10~12月>の物語になって年末を迎えるのだろう。
素直に行けば <1~3月>の話はBOOK4だけれど
STAR WARS Episode1の様に、BOOK0になるかもしれないし
BOOK3が半年分の物語になるのかもしれないが、それも含めてとにかく楽しみ♪
装丁も楽しみのひとつだけれど、こうした「仕掛け」が時にあることも
ファンにとっては本の内容以外の楽しみでもあるし
あとがきや解説もなく、発行日のみで第○版というのがないのも彼の本の特徴
村上春樹さんの本との出会いは、1987年の作品『ノルウェイの森』
友達が読んでいたものを借りて読んだのがきっかけだった

自分で買った初めての作品が、翌1988年の作品『ダンス・ダンス・ダンス』


年末に新橋で飲んでいた旦那の同期の一人が村上春樹さんのファンで
当時一人暮らしをしていた私の家に遊びに来た時に本棚を見てファンだと知った彼が
『ダンス・ダンス・ダンス』はデビュー作の『風の歌を聴け』に始まり、
『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』の、俗に言う「鼠3部作」の続編だと教えてくれた
私は遡ってこの3冊を読んで、村上ワールド独特の世界に浸る楽しみを知ることに

友人に借りて読んだ『ノルウェイの森』は、後に彼が持っていたものをプレゼントしてもらった

それ以来、村上春樹さんの新刊が出ると知れば書店に出向く様になって今に至る
話を『1Q84』に戻すが、この物語は読みやすいけれど読み解くのは難しい
1984年から1Q84年の世界に行くことになった2人の主人公の2つの物語が
交互に同時進行してゆく…。哲学的だし抽象的な比喩表現も多い
そのヒントになるのが、1948年のジョージ・サーウェルの小説『1984』だと知った
調べると、管理化されて人間性を失うことへの痛烈な批判を訴えた作品だと書いていた
この本の解説を読んでみると『1Q84』を読み解くヒントが散りばめられていると思った
偶然か必然か、村上春樹さんは1985年に
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』という作品を書いている
「僕」と「私」の一人称の叙述が交互に入れ替わりながら進行する物語
また1997年の地下鉄サリン事件をテーマにしたノンフィクション作品
『アンダーグラウンド』を連想させるものも『1Q84』には出てくる
彼の本はもしかしたら全てがつながって大河のようになっているのではないかと
壮大なパラレルワールドに足を踏み入れた気がしてクラクラしてきた…。
村上春樹さんのこれまでのインタビューを読んでも
発行された本の核心に触れるヒントや意味を彼の口から聞ける事はない
『1Q84』の中に幾度となく出て来る印象的な言葉がある
説明しなくてはわからないということは、説明してもわからないということだ
彼の本の全ての意味を理解出来る知識が欲しい
説明されなくてもわかる読解力が欲しい
読み終えても糸が絡まったままのような感じだった私は
BOOK3の発売を前に、もう一度読み直す必要がありそうです