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「 レ・ミゼラブル Les Misérables 」

2012年 米英

監督:トム・フーパー(『英国王のスピーチ』『キャッツ』など)

主演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アマンダ・サイフリッド

 

 

~あらすじ~

 ナポレオンは敗れ、1815年にセントヘレナ島に流刑となる。フランスでは王政が復古してブルボン王朝が復活したものの、1830年の七月革命で打倒されオルレアン朝が成立する。歴史が大きくうねるなかでも、人々は貧しさにもがきながらも生きていた。新しい王になっても、生活は苦しいままで…。そんな時代のフランスで主人公たちの運命が交錯する。革命と恋にかける青年たちの熱い思いは、はたして成就するのか!?善とはなにか!?フランス万歳!!

 

 

 

 

以下、ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『レ・ミゼラブル』は、1862年にヴィクトル・ユゴーによって書かれた歴史小説で、日本語では「あぁ、無情」というタイトルで出版されている。舞台となっているのは1815年から1832年までのフランスで、ウィーン会議のあたりから7月革命までにあたる。
 本作はブロードウェイのミュージカルを映画化したもので、劇中では英語で会話が行われていますが、本来であれば登場人物たちはフランス語で会話している。

 

 前半部分で社会の闇の部分を描いていて、生徒によってはかなりショックを受ける内容があったりもする(女性の身売り、髪や歯を売ったり、売春したりする)。司祭に魂を救われて徒刑の身から市長まで登り詰めた主人公のジャン・ヴァルジャン(ヒュー・ジャックマン)は、そんな闇のなかで自分の工場で働いていたファンティーヌ(アン・ハサウェイ)を見つけるが、彼女は娘コゼットを残して死んでしまう。コゼットを養子に迎えて二人で暮らすヴァルジャンだが、宿敵ジャヴェール警部(ラッセル・クロウ)が執拗に追いかけてくる。

 後半は1832年のパリ蜂起のシーンを描いている。ここが世界史的な見どころだろう。革命を志す青年たちは、自分たちに続いて市民が蜂起すると考えるが、劇中も現実もそうはならなかった。青年たちの革命にかける熱い思いと蜂起、そしてその失敗。そんな感じの映画であった。