今年の春は風が強くて、うららかな陽射しを感じると、ことのほか、心までほぐれて行くような気がします。
2011年度の受験生達もそれぞれの新しいスタートを切りました。
さあ、2012年度の受験が始まっています。新しいお友達も増えました。
みんな、春休みに一回り背も伸びたんじゃないかしら…?
この1年も丈夫な頭と賢い体を持って、スクスクと伸びてほしいです。
さて、新年度のシステム改定から、オプションや特訓で“国語”を受講する生徒が増えてきました。
国語力は、あらゆる学力の基礎であると言われています。
英語や数学は、たとえ苦手であったり、遅れていても、比較的短期間で取り戻すことができます。
しかし、国語力を取り戻すには、きわめて長い期間がかかります。
なぜなら、現在の日本では、国語力は小説の読み方のような教科と考えられている面がありますが、
実は思考力そのものなのです。 ですから国語の差がいったんつくと埋めがたい人間力の差になりかねません。
たとえば、国語的な仕事に就いている人だけが、国語力があるのではありません。国語力のある人は、様々な専門の仕事の分野でその国語力を生かして活躍しているのです。そして今、ことの他、国語力の大切さが見直されているのは、ネットを通じて国際的な繋がりがより可能になったからこそ、表現力や思考力の要である、国語力が重要視されているのではないでしょうか?また、ある大学の数学の教授は、「数学科には、国語力の
ある生徒が来て欲しい」と言われていました。
国語力の本質は考える力。あらゆる勉強の基礎になっている。といわれる所以がここにあります。
言い方を変えれば物事を構造的に見る力と言っていいでしょう。
哲学は、かつてギリシャで「知を愛する学問」と言われていました。ヨーロッパでは今も哲学は、学問の母と言われています。同じように、日本においては国語が、あらゆる学問の母になっています。
国語の中で読解力は、多様なものをできるだけ早く理解し読み取るために。
記述力は、様々に異なるものの関連性を見つけそれらを創造的に結びつけるために必要です。
ですから、 国語の力をつけるためには、書く勉強としての記述の勉強が欠かせません。
子供たちの国語力を本当につけるためには、選択式の問題を解くだけでなく、
もっと自分の考えを“ことば”にして文章を書く時間を増やしていくことから始め、
表現力を培う必要があるのです。
しかし、言語による認識の構造化が「国語力=思考力」だとすると、まずものごとを“考える”為には、
語彙力が必要です。人は“ことば”無くして、ものごとを考えることは出来ません。
また、十代の時期は意識して猛烈に語彙数を増やす時期です。
自分だけが通じる“ことば”での思考は妄想です。そうではなく、自分以外の人と通じ合うためには、相手の“ことば”を理解する思考力が必要です。自分が理解出来ることばに噛み砕いて貰うのでは無く、自分が大人の社会の語彙、常識、情緒を吸収する時期が十代です。
受験もしかり。相手に(志望校に)受け入れてもらいたい。とおもうなら、自分よがりな思考、思い込みではなく、相手が何を求めているのかを正しく理解し、相手に応えられるだけの力=“国語力”(思考力)を
鍛えておかなければ、受け入れて貰えません。。
そこで、ラピスでは国語力を高めるために、次のようなことをおこなっています。
①語彙数の強化(ことわざ、熟語、漢字を含みます)
②文章を沢山、読ませます。(1年間で4~500章)そして、文章を速く読むことにも慣れさせます。
③自分の好きな本を沢山読むことも大切です。(ラピス文庫からも貸し出します)
④聞く耳を育て、自分の考えを筋道をたて伝えることが出来るように、
関心のあるテーマについて家族や友達とも対話することを薦めています。
⑤優れた内容の文章を音読させたり暗唱したりして、音の心地よさや、
聞き取れるのではなく自分が理解出来る音読の速さやリズムを体感して貰っています。
⑥構成を意識した記述を書かせています。(最初はテーマに沿って1,2行から)
ラピスの国語のテキストは、十代のうちに、せめてこれだけの“ことば”は(思考力)は身に付けて欲しい。
と今年から全て私が構成しました。無学年生になっていますので、何年生からでも受講可能です。
国語こそ、おざなりに出来ない。と危惧される方は、是非受講下さい。
2012年春、国語から理解は深まります。