羽田空港の帰り道
久しぶりに娘の希望でポケモンセンターに寄った

娘はすっごくポケモンが好き、というわけではない
今はテレビもみていない
でもキライじゃないらしい

日曜日のポケモンセンターは混んでいる
みんな、ここぞ、とばかり、たくさん買い込んでいる
ここでしか売っていないものもあるからかな~

娘もそんな空気に触発されたのか、何か欲しくなったよう
父母と離れて、ほしいモノを探しはじめた

2つ、手に持って、母のところにきた


    娘  「これほしい」

    母  「こづかいで買ってね」

    娘  「今日持ってきてないもん」

    母  「そっか」


そしたら、父を探しに行ってしまった

まあね~
ポケモンセンター久しぶりだし、欲しいと言ってるモノは安いモノ
父とは何も話していないけれど、父は買ってあげちゃうかもしれないな~
なんて思っていた

父と会話して、娘が戻ってきた


    母  「どした?」

    娘  「お金、貸してあげる、って言われた
        ちょー小さい声

    母  「そっかあ……、ママも貸してあげるよ」

    娘  「………」


無言で行ってしまった……
さみしそうな後姿……
母、ツライ ジブリ 千と千尋 かおなし

母は、ちょっと娘がかわいそうになってしまった
他の子どもたちは、ねだってたくさん買ってもらっている
それを目の当たりにしている娘
なんで私だけ…って思っているのかな

…ちょっとくらい、買ってあげてもいいかな…という思いが心をよぎる ジブリ 千と千尋 かおなし

娘が戻ってきた
2つ持っていたのが、1つになっている
結構スッキリした顔をしている
さっきより声も大きい


    娘  「ママぁ、お金貸して」

    母  「うん、いくら」

    娘  「294円」

    母  「はい。じゃ295円」


レジに1人で並んで、買ってきた


    父  「1つだけ買ったの?」

    娘  「うん。2つ買うと、こづかい減っちゃうから。
        1つは、どうしても欲しかったの
        だから、ママにお金借りて買った」

    父  「そっか」


ポケモンセンターを後にした


あひるあひるあひる


買ってあげてもいいかな、と思ったとき
いろんな気持ちが母の心によぎっていた


「この娘だけ、かわいそう」
「親として買ってあげたい」
「ひとりだけ買ってもらえないなんて」
「親がいるのに、買ってあげないのかしら、と思われてるかな」
「買えない訳じゃないんだけど」
「これくらい買ってあげたって、いいじゃない」
「これ買ったって、こづかいに影響しないよね」


母が買うのは簡単なこと
でも、それを買ってしまうことは
こづかいを始めるときに、母と娘がしたルールのひとつ

<ほしいモノは自分のこづかいで買う>

を破ること
娘は一生懸命守っているのに、母がそれを破ろうとしたんだ…
そして、買うと思っていた瞬間
母は娘を信用していなかったのかもしれない









……海より深く反省…… ジブリ 千と千尋 かおなしジブリ 千と千尋 かおなしジブリ 千と千尋 かおなし


「買ってあげるよ」って言葉、言わなくて本当によかった
一時の感情に流されて、ルールを破らなくてよかった

ルールを守るって、結構大変なことだなぁ
だって、買ってあげた方が、よっぽど楽
母の心情的に

あひるあひるあひる

帰り道、娘はすごく満足そう
買えなかったもう一つを悔やんでいる感じは全くなく
早速開けて、楽しそうに遊んでいる

それをみていて、思った

今回の娘の選択肢

「お金を借りて1つだけ買う」
「お金を借りて2つ買う」
「買わない」

その中から、娘は自分で
「お金を借りて1つだけ買う」
を選択したんだ

私は自分勝手なエゴで娘の選択肢を増やそうとしていたんだ

娘は娘の選択肢の中で、考えて結論を出した
それをジャマしないで、本当によかった、と思った母でした