朝井リョウさんの作品は以前、スペードのAや何者を読んだ事があって、なぜこんなにも自分ではない人の心まで分かるのだろう??読んでる私も自分じゃないのに共感してしまう、そんな作品だった。




本当に、私たちが幸せになることを望んでる?恋愛禁止、スルースキル、炎上、特典商法、握手会、卒業…発生し、あっという間に市民権を得たアイドルを取りまく言葉たち。それらを突き詰めるうちに見えてくるものとは―。「現代のアイドル」を見つめつづけてきた著者が、満を持して放つ傑作長編。(内容紹介より)





アイドルを取り巻く環境を、アイドル視点で書かれている。

恋愛は禁止、売れてほしいのに高いブランド物を持つことを快く思われない、歌と踊りが上手すぎてはいけないとか、どこか人間らしくないような事を求められているアイドル。

ほんの些細な事でネットは炎上するし、彼女たちは何を考えて何を目指してアイドルやってるんだろう?と時々思っていたので今回の作品の内容は興味を持って読むことが出来た。

本の内容はフィクションだけど、裏側ってこんな感じなのかなって想像しながら読むのは面白かった。
ネットが炎上する様子を見て、私が思っていることが作品の中でうまく代弁されていた。

ちょっとネタバレになるけど、最後の方で恋愛スキャンダルが発覚した後の様子をもっと詳しく見ていきたかった。
ラストだけ違った視点でその後が書かれているのが面白かったから、もっと詳しく話を読みたかったなっていうのが正直な感想でした。

朝井リョウさんの書く人間のリアルなとこ、やっぱり好きだな!