私はあまり短編集を読む事が得意ではないけど、この望郷はとても読みやすかったです。
日本推理作家協会賞を受賞した作品もあります。
日本推理作家協会賞受賞! 都会から離れた島に生まれ、育った人々。 島を憎み、愛し、島を離れ、でも心は島にひきずられたまま―― 閉ざされた“世界"を舞台に、複雑な心模様を鮮やかに描く湊さんの連作短編(全六編)。 自身も“島"で生きてきた湊さんが「自分にしか書けない物語を書いた」と言い切る会心作。島に生まれ育った私たちが抱える故郷への愛と憎しみ…屈折した心が生む六つの事件。
(作品紹介より)
閉塞的な島に住む6人の物語。
1話目はまさに湊かなえさんらしいミステリーでした。
内容紹介を見ないで買ったので、ミステリーと思わず読んでいて、まさかまさかの展開に心が踊りました!
そうきたかーーー!!って。
他の話もミステリー要素があって、ミステリーが好きな人、または、そんなにミステリー好きでも無い人でも楽しめるんじゃないかと思いました。
島を離れたくても心が引きづられている、離れられない、そんな心境がうまく描かれてます。
私は島国出身ではないのだけれど、作中に出てくる登場人物に共感できました。
あ、なんかわかる。。。
そんな風に思うことが何度あったか、
救いがあったり無かったり、人生こんな感じだな。
読み終えて、1番に思ったのがこの作品の順番がすごい!!ってことです。
私の中では絶妙な流れでした。
ミステリーだけでなく、故郷や家族をしみじみ思うことが出来る作品でした。