子どものいないわたしは姫に共感。
両親の期待と自分の思いの間で葛藤。
好きな人のところへ、好きな場所へ行けないもどかしさ。
疑問を抱きながらも、こういうものだと諦めようともがき、自分を押し殺し、時々爆発。自分は偽物だと凹む。

平たく言うと、現実社会の厳しさを突きつけられながら大人になっていく様子を描いてるのかなぁと。

自分を殺して大人に喜ばれるように振舞う姫、自分を見ているようだし、みんなそうなんじゃないかなぁ。
結婚、生活、地域、
息苦しくてもがきながらも、ノーと言えない自分が大嫌い。悲劇的になる自分が大嫌い。


物語はそのままなのに、丁寧にストーリーを追うことで、両親の愛や、誰かを好きになる気持ち、自分を理解してくれる人がいることの素晴らしさ、そんな一番身近なところを改めて考えさせてくれる。

全てのカットから、こう見せたい、ここを見せたい、という思いが伝わってきました。

特に、カカ様とパッツンの侍女が出て来るたびに、涙が込み上げて大変。ただそばにいる、ただ寄り添う、受け入れるということは、とても尊いことなんだ。


絵や音楽も評判通り美しくて、TVでメイキングを見ておいてよかった。
ぶっ飛んだ職人集団による大作です!