18日①山本周五郎「ならぬ堪忍」  Merci Madame S.


昭和初期から昭和20年までに書かれた戦前の短編集。


いや、でも、とても面白く読めました。

ぜんぜん、古くない、現在でも普通に読めちゃいます。


1篇を除いて、武家もの(全13篇)。

主人公の年齢はまちまち、二十代の若い武士から、隠居を決意する老年まで。


興味が引いた作品は、

父親を理不尽な武家の権威主義で失くし、市井に身を置く話し。

サラリーマンから独立を考える現代人を彷彿とさせます。


ほかにも、これはっと思う作品が結構あって読んでて愉しかった。


意表を突かれるのが、最後の作品。

オマケのような短い作品。

これが1篇のみ現代もの。

いえ、ほかの作品と趣が全く違うんです。

ちと、過激(セックス描写多し)。


読んだ人だけびっくりしましょうね(笑)


いや、この本で山本周五郎って作家のファンになりました。

(これで、5冊目くらいかな。1冊はパスだったけれど)


本って面白いです。




おしまい。






※ この黄色い自転車は郵便配達の。

  普通の自転車より、少し大きめ。

  そして、頑丈に出来てるみたい。

  小包の配達は車。

  封書のみ、自転車配達で1日1回は廻ってくれてる。 

  18日②郵便配達の自転車