昭和初期から昭和20年までに書かれた戦前の短編集。
いや、でも、とても面白く読めました。
ぜんぜん、古くない、現在でも普通に読めちゃいます。
1篇を除いて、武家もの(全13篇)。
主人公の年齢はまちまち、二十代の若い武士から、隠居を決意する老年まで。
興味が引いた作品は、
父親を理不尽な武家の権威主義で失くし、市井に身を置く話し。
サラリーマンから独立を考える現代人を彷彿とさせます。
ほかにも、これはっと思う作品が結構あって読んでて愉しかった。
意表を突かれるのが、最後の作品。
オマケのような短い作品。
これが1篇のみ現代もの。
いえ、ほかの作品と趣が全く違うんです。
ちと、過激(セックス描写多し)。
読んだ人だけびっくりしましょうね(笑)
いや、この本で山本周五郎って作家のファンになりました。
(これで、5冊目くらいかな。1冊はパスだったけれど)
本って面白いです。
おしまい。
※ この黄色い自転車は郵便配達の。
普通の自転車より、少し大きめ。
そして、頑丈に出来てるみたい。
小包の配達は車。
封書のみ、自転車配達で1日1回は廻ってくれてる。

