18日①古川日出男「Sound track」


著者、自ら「これは疾走小説だ」と、文庫本のあとがきに。


いやいや、マジに疾走。


表紙の、やさ男系イラストレーションで軽いんじゃないかと読書を開始。


きゃっ、ドショッパツから怒涛です。


かなり根性を入れて離婚の際の親権を手に入れた主人公の父親。

男の中の男を育てるべく、マンツーマンの子育て(仕事を止めて)。


で、お話しの出だしは嵐の中のクルーザー。

風で父親は海へ…。

ねっ、本物の怒涛でしょ。

そうです。

子供ひとりがクルーザーで嵐の海と戦うんです。


で、

無人島で孤軍奮闘の主人公7歳(!)。

それでもって、一人の女の子も流されてきて、彼女4歳。


この2人のお話し。

(でも、観念的なつながりはあっても、直接的なつながりは少ない)


疾走に付き合えれば、すっごく面白い。

2冊目に突入して、ちと、疲れてきたら読むのも辛くなる…。

(そう、飽きてきてしまうとも云う)。


けれど、面白いから、復活可能。


体力があって、どどっと読み込めたら、すっごい。


不思議な本です。


あっ、舞台は小笠原と東京の神楽坂近辺(ここが他国人のゲットーになる)。

土地勘のある読者には、より面白いと思います。



でした、でした。




おしまい。







※晴れ間のある日は春っぽいニース。

 気分は花に向かってしまった。

 きれいとは思えないけど、こんな花を発見。

 カトレアの一種?

 18日②マルシェの花