本、ときどき海-21日 J.ラヒリ「停電の夜に」


再読です。

初めて読んだ時の衝撃が忘れられません。


著者は、インド系アメリカ人作家。

女性(1967年~)です。


「停電の夜に」は、短編集(全9篇)。

アメリカでの初版は1999年、日本での翻訳本刊行は2000年。


性別、年代、境遇、様々な人の真摯な暮らしの一場面を短編にしています。


それぞれが、締め付けられる、胸を。

読み手の条件で支持する作品は違うと思うけれど、

ひとつは身につまされるんじゃないかな。


表題作の内容を、少しだけ紹介。

もう離婚は避けられない状況なのはお互いに自覚している夫婦。

実際、ああダメだと結論を出す瞬間ってあるでしょ。

その、夫側から見た感覚が、

丁寧に、繊細に書かれています。

切なく、理解が出来過ぎて悲しくなっちゃいました。

ある意味、人間って残酷(優しくありたい)。



儚い想いや、やるせなさ、子供心に心配した思い、、、、等々。



真剣になるのもいいでしょ。




おしまい。






※ 近頃、フランスって右寄り、それも極右っぽい流れの気配。

  そんな状況の中で、コソボからの移民希望家族が強制撤去され、

  一人だけ、残された少女がリセ通学のバスから強制的にコソボへ返された。

  そのやり方がひどいと、今、ニュースになっている。

  コソボの2パーセントはジプシーと云われる。

  負の歴史は長すぎる。