本、ときどき海-17日辻内智貴「多輝子ちゃん」


煌めくような、たった1日ってあるんだなっ、と。

そんなことに感動できる小説です。


表題作の「星空ルーレット」もいいけれど、「多輝子ちゃん」の素晴らしさを忘れたくない。


十代の半ばに恋をして、

駆け落ちさえもしそうな熱い恋だったのに、彼に死なれちゃう多輝子ちゃん。

話しは、その悲恋話じゃありません。

生きることさえ忘れそうになった彼女が

自分の立ち位置に戻るまでの、再生のお話しです。


周りの大人たちがリアルです。

手助けの形はいろいろです。

姿として現れないキーパーソンが居ます。

切ないです。


まっ、この辺で。

秋は、少し、おセンチになる。

たまにはねっ、の、本です。




おしまい。






※ 食糧不足とか、飢餓とか。

  で、TVニュースで流れた映像は、廃棄される沢山の食べ物。

  フラで一家庭が出す、1年間の残飯が20キロだそうで。

  ひどいなっ。

  日本はどうですか?

  こんな話題はニュースにならないかな。