■変化への対応ができず…
ジュニアからジュニアユースに上がった頃、次男は環境の変化にうまく適応できていなかった。
特に、コートが広くなったことが大きな壁になった。スピードに自信がない次男にとって、広くなったスペースは致命的だった。
ジュニアの頃は周りとの距離も近く、味方との連携でうまく守れていた。
しかし、ジュニアユースになると、周囲との距離が一気に開き、キーパーまでの距離も長く、裏抜けへの対応は、まさにスピード勝負。
これまで得意だった読みと対人の強さだけでは守り切れない場面が増え、次男は何度も置き去りにされた。地域リーグとなると、トップの子たちはとにかく速い…
■評価されない夏。そして挫折
チームの中で上の学年に呼ばれる選手が増えていく中、次男は呼ばれなかった。
プレーに迷いが出ていた時期、中学校生活ではイケイケの友達グループと遊ぶ時間が増え、サッカーが生活の中心ではなくなっていた。
そんな中で突きつけられたのは、自分だけ評価されないという現実であった。
これが次男にとって、ジュニアユースでのはじめての挫折だった。
■ 次男の変化
この悔しさがあってから、次男は初めて本気で動きはじめた。
まずは、次男から守備のことで相談されることが増えた。二人であーでもないこーでもないと話し合えることは父として楽しい時間でもあった。
コートが広くなり置き去りにされるのなら、スピード以外の武器で勝負するしかないじゃない?
・プレー中の立ち位置
・相手との距離管理
・事前予測とインターセプト
・センターラインでの絞り
・カバーリングの角度
・入れ替わりの場面の対処
・味方と連携・声がけ
素人ながらこんなものしかアドバイスできず、あとは自分で考えて、コーチに聞くしかないと。
次男なりに必死で考え始めた。
この意識の変化こそ、次男の大きな転機だったと思う。
■ 自主的な練習が増え始めて
ジュニアユースに上がってから、学校が忙しいのもあったが、自主練をまったくしなかった。練習が休みのときはとにかく遊びに行っていた。
しかし、その遊びに流れかけていた生活リズムも、自分で整え始めた。
自分で課題を見つけ、自分で修正する、自立の一歩が、少しづつではあるが見え始めてきた。
■ まさかのポジション変更。
そんな中、センターバックだった次男が、ボランチとして上の学年に呼ばれた。
対人の強さ、パスの正確さを評価されてのことだと思う。
まだまだ、判断は遅く、視野も狭い、トラップもお粗末だが、時折、ひかるプレーを見せてくれる。
その少しの光に父は期待せずいはいられない。
■ 上の学年での経験で
・守備の距離感が向上
・予測が早くなり、裏抜けに置いていかれなくなった
・味方を動かす声が増えた
・上の学年でも通用するプレーが出てきた
・そして少しづつではあるが上のカテゴリーに呼ばれるようになった
まだ、次男の立ち位置は微妙なものだが、努力が実を結んだ経験は代え難いものである。
上の学年の呼ばれたら呼ばれたで、調子にのり始めたのが気になるが笑
■ これから
来年のU-15は、もっと厳しい競争になる。
これからの冬季間でのトレーニングがポイントになてくるだろう。
評価されななく悔しかった夏と自分で這い上がった秋の経験が、次男の武器になると思う。