◎長い「祓詞」
現在唱えている「祓詞」は「神社本庁例文」です。ということは、場合によっては作文してよいということになります。
河野鉄憲氏著『雑祭祝詞大鑑』所載のものを一部修正してみました。神の御名は「瀬織津比売以下の四柱となっていましたが古事記の禊の段にはこれらの神々はみえませんので「祓戸大神等」としました。またこの祓詞は祓案の前ではなく祓戸大神等をお祭りしている《祓戸社》の大前で白すに相応しい詞です。
掛けまくも畏き伊邪那岐大神、筑紫の日向の橘小戸の阿波岐原に、御禊祓給ひし時に生坐せる祓戸大神等の大前に、恐み恐みも白さく、今日の生日の足日に【 】の御祭を仕奉らむとして、奉る幣帛(御饌御酒)、又事執持ちて仕奉る神職等を始めて、此の斎場に拝み侍らふ諸人等が、ゆくり無くも過犯けむ諸々の罪穢有らむをば、朝の御霧夕の御霧を朝風夕風の吹掃ふ事の如く、大海原の遠き涯(はて)に押放つ事の如く祓給ひ清給へと白す事を聞食せと、恐み恐みも白す