国体ヲ護持シ得テ | laphroaig-10さんのブログ

laphroaig-10さんのブログ

ブログの説明を入力します。

◎国体ヲ護持シ得テ


今日は「国体護持」に思いを致します。

そこで、終戦の詔書を再確認します。


laphroaig-10さんのブログ

大東亞戰爭終結ノ詔書


朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ

時局ヲ収拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク

朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ

受諾スル旨通告セシメタリ
抑々帝国臣民ノ康寧ヲ図リ万邦共栄ノ楽ヲ偕ニスルハ

皇祖皇宗ノ遺範ニシテ朕ノ拳々惜カサル所曩ニ米英二国

ニ宣戦セル所以モ亦実ニ帝国ノ自存ト東亜ノ安定トヲ庶幾

スルニ出テ他国ノ主権ヲ排シ領土ヲ侵スカ如キハ固ヨリ

朕カ志ニアラス然ルニ交戦已ニ四歳ヲ閲シ朕カ陸海将兵ノ

勇戦朕カ百僚有司ノ励精朕カ一億衆庶ノ奉公各々最善ヲ

尽セルニ拘ラス戦局必スシモ好転セス世界ノ大勢亦我ニ

利アラス加之敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ頻ニ無辜ヲ

殺傷シ惨害ノ及フ所真ニ測ルヘカラサルニ至ル而モ尚交戦

ヲ継続セムカ終ニ我カ民族ノ滅亡ヲ招来スルノミナラス延テ

人類ノ文明ヲモ破却スヘシ斯ノ如クムハ朕何ヲ以テカ億兆

ノ赤子ヲ保シ皇祖皇宗ノ心霊ニ謝セムヤ是レ朕カ帝国政府

ヲシテ共同宣言ニ応セシムルニ至レル所以ナリ

朕ハ帝国ト共ニ終始東亜ノ解放ニ協力セル諸盟邦ニ対シ

遺憾ノ意ヲ表セサルヲ得ス帝国臣民ニシテ戦陣ニ死シ職域

ニ殉シ非命ニ斃レタル者及其ノ遺族ニ想ヲ致セハ五内為ニ

裂ク且戦傷ヲ負イ災禍ヲ蒙リ家業ヲ失ヒタル者ノ厚生ニ至リ

テハ朕ノ深ク軫念スル所ナリ惟フニ今後帝国ノ受クヘキ苦難

固ヨリ尋常ニアラス爾臣民ノ衷情モ朕善ク之ヲ知ル

然レトモ朕ハ時運ノ趨ク所堪へ難キヲ堪へ忍ヒ難キヲ忍ヒ

以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス

朕ハ茲ニ国体ヲ護持シ得テ忠良ナル爾臣民ノ赤誠ニ信倚シ

常ニ爾臣民ト共ニ在リ若シ夫レ情ノ激スル所濫ニ事端ヲ滋ク

シ或ハ同胞排擠互ニ時局ヲ乱リ為ニ大道ヲ誤リ信義ヲ世界

ニ失フカ如キハ朕最モ之ヲ戒ム宜シク挙国一家子孫相伝ヘ

確ク神州ノ不滅ヲ信シ任重クシテ道遠キヲ念ヒ総力ヲ将来

ノ建設ニ傾ケ道義ヲ篤クシ志操ヲ鞏クシ誓テ国体ノ精華ヲ

発揚シ世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ爾臣民其レ

克ク朕カ意ヲ体セヨ

御名御璽

昭和二十年八月十四日
内閣総理大臣 男爵 鈴木貫太郎
海軍大臣 米内光政
司法大臣 松阪広政
陸軍大臣 阿南惟幾
軍需大臣 豊田貞次郎
厚生大臣 岡田忠彦
国務大臣 桜井兵五郎
国務大臣 左近司政三
国務大臣 下村宏
大蔵大臣 広瀬豊作
文部大臣 太田耕造
農商大臣 石黒忠篤
内務大臣 安倍源基
外務大臣兼大東亜大臣 東郷茂徳
国務大臣 安井藤治
運輸大臣 小日山直登


【現代語訳①】

http://homepage2.nifty.com/daimyoshibo/ppri/shusen.html


 私は世界の大勢と我が国の現状を深く考え、通常でない

方法を使ってでも事態を収拾しなければならないと決意した。

このことについて、忠実で善良な国民の諸君にお話ししよう

と思う。
 私は政府に命じ、アメリカ・イギリス・中国・ソ連の4国に対

て、先にこの4国の出した共同宣言の受け入れを通告させた。
 もともと、国民が健康で安心して暮らせるように、また世界

がともに繁栄していけるようにするというのは、天皇家が昔か

ら掲げていた目標であり、私も常々努力していたことである。

先にアメリカ・イギリスに宣戦したのも、我が国が滅ばない

うに、また東アジアが安定するようにと思ってのことであり、

決して他国の主権をそこない、領土を侵略しようと思ってやっ

たことではない。

 ところが、戦争はすでに4年目に入っている。その間私の

陸海軍の将兵は勇敢に戦い、私の政府の官僚は懸命に働

き、私の国民は国のために力をつくし、各々最善をつくして

いたが、戦況は必ずしも好転していない。世界の大勢も我

が国側に不利である。さらに敵は新たに残虐な爆弾を使っ

て罪もない人々を多数殺傷し、戦争の惨害はまさにはかり

しれないものになってきている。

 このまま戦争を継続すれば、しまいには我々日本民族の

滅亡を招くだけでなく、人類の文明そのものを破壊しつくし

しまうことになるだろう。このようにして国民を滅ぼしてしまっ

ては、私は天皇家代々の先祖の神霊に決して許してもらえ

ないに違いない。

 これが私が政府に対しアメリカ・イギリスなどの共同宣言

に応じるように命じた理由である。

 私は我が国とともに東アジアの解放に協力してくれてきた

同盟国諸国に対して申し訳ないと思う。また、我が国の国民

で、戦場や職場で非命に死んだ者、またその遺族のことを

思うと体が裂けるような思いである。さらに、戦争で傷つき、

戦災を受け、家や職場を失った人々をどう助けていくかとい

うことも、私は深く案じている。

 今後我が国の受ける苦難は並みたいていのものではない

だろう。国民諸君の苦しみも私はよくわかっているつもりで

ある。しかし時の運には逆らえない。私は耐えがたい敗戦の

事実をあえて耐え忍び、将来のために平和な世の中を開こ

うと思う。

 私はこうして国を滅ぼすことは避けることができた。私は

今後も諸君の忠誠を信頼し、常に国民とともにあるつもり

である。今後、感情にまかせてむやみに騒ぎをおこしたり、

自国民同士で争いあったりすれば、国の将来をそこない、

世界の信用を失ってしまうだろう。そのようなことは決して

してはならない。

 これからは国をあげて、子孫を残し、日本が決して滅ばな

いという確信を持たねばならない。その責任は重く、道は遠

いが、総力を将来の建設に傾けねばならない。人道と正義

を重んじ、強固な精神を保たねばならない。そうすれば、

日本の誇りを高く掲げつつ、世界の進歩について行くことが

できるであろう。国民諸君には、どうかこの私の願いを実現

してもらいたいと思う。

【現代語訳②】

http://www.ss.iij4u.or.jp/~mitaka/hondana/hondana990817.htm


私は深く世界の大勢と日本の現状とを考えて非常の手段で、

この状況を収拾しようと思い、あなた方忠義で善良な国民

に通告する。

 私は日本政府に米国、英国、中国、ソ連の四ヵ国の出した

ポツダム宣言を受け入れることを各国に通告させた。

 そもそも日本国民の安全を確保し、世界の国々と共に栄え

ることを喜びとすることは先祖から行ってきたことであって、

私もそのように努力してきた。先に米国、英国に宣戦布告し

た理由も日本の政治的経済的自立と東亜の安定を願っての

ことで、他国の主権を侵害したり、領土を侵犯するようなこと

は、もとより私の意志ではない。しかしながら、すでに四年間

の戦争で、陸海軍将兵の勇敢な戦闘、役人の勤勉、一般国

民の努力、それぞれ最善を尽くしたにもかかわらず、戦争の

状況は芳しくなく、世界の情勢も日本に不利に働いている。

それだけではない。敵は新たに残虐な原子爆弾を使用して、

何の罪もない非戦闘員を多く殺傷し、その惨害は計り知れな

い。それでもなお戦争を継続すれば、最終的には日本民族

は滅亡し、人類の文明も破壊されることになってしまうだろう。

そうなれば私はどうして我が子とも言える多くの国民を保護し

て先祖の霊に謝罪することができようか。これが政府にポツ

ダム宣言に応じるよう命令した理由である。

 私は日本とともに終始、東亜の植民地解放に協力した友

好国に対して申し訳ないと思わざるを得ない。日本国民で

戦場で死亡し、職場で殉職し、思いがけぬ死を遂げた者、

またその遺族のことを考えると全身が引き裂かれる思いだ。

さらに戦場で負傷し、戦災にあい、家や職場を失った者の

再起については私が深く心配するところである。思うにこれ

から日本の受けるであろう苦難はいうまでもなく、大変なも

のになる。国民のほんとうの気持ちも私はよく知っている。

しかし、私はこれから耐え難いことを耐え、忍び難いことを

忍んで将来のために平和を実現しようと思う。

 私はここに天皇が存在する国の在り方を守り通して、

あなた方忠義で善良な国民の真心を信頼し、いつも国民と

ともにある。もし、感情的になって争いごとを構え、国民同

士がいがみあって、国家を混乱に陥らせて世界から信用を

失うようになることは私が最もいましめたいことだ。

どうか、団結して子孫ともども固く神の国である日本の不滅

を信じ、道は遠いが責任の重大さを自覚し、総力を将来の

建設のために傾け、道義心や志、操を固くして、日本の

栄光を再び輝かせるよう、世界の動きに遅れないように

努力しなければならない。国民の皆さん、どうか私の気持

ちを汲んで理解して欲しい。

*終戦の詔勅 (玉音放送) ~完全版~
http://www.youtube.com/watch?v=1XMja7jwtV4


*石渡隆之氏著「終戦の詔書成立過程」

http://www.digital.archives.go.jp/support/pdf/kaiteiban_kitanomaru28gou.pdf