◎若林強斎「笏訓訣
笏、不可須臾去身之礼具、
而笏則直也、
人之生也直、
以直正其身、
是因其固有自然之直耳、
非強矯之也、
所謂元々本々、左々右々者、正謂此歟、
すなほなる身をそのままにすなほなれとおしゆる道も又すなほなる
*笏はわずかの間も身を離してはならない「礼具」です。
*「笏」は「直」です。
*人も元来「直」なるものです。
*「直」(笏)でその身を正します。
*(人は)もともと自ずから「直」なるものなので、強引に正すわけではありません。
*「元々本々、左々右々」(『倭姫命世記』など)というのも正にこのことであろうか。