◎厄祓い(やくばらい)
男性は数え年の二十五歳、四十二歳、六十一歳、女性は数え年の十九歳、三十三歳、三十七歳を厄年といいます。そして、それぞれの歳の前後を、前厄(まえやく)・後厄(あとやく・うしろやく・のちやく)といいます。この中でも男性は四十二歳は「死に」、女性は三十三歳は「散々(さんざん)」に通ずるという語呂合わせから大厄と言われています。これらの年は、人生の中でも体力、家庭環境、社会的状況、それぞれ転機を迎え災厄が起こりやすい時期とされます。それゆえ、その年神様の御加護におすがりし災厄から身を守るために、神社では厄祓いの儀(やくばらいのぎ)が行われます。数え年は、新年を迎える正月に新たに年齢を一つ重ねます。ですから、年齢が変わったときに厄払いを行うことが多いようです。また、誕生日など良い日柄や、氏神神社の祭礼に合わせて行う場合もあります。
【参考文献】
倉石あつ子「厄年」(『日本民俗宗教辞典』平成十年、東京堂出版)
佐々木勝「厄年」(福田アジオ、湯川洋司、中込睦子、新谷尚紀、神田より子、渡邊欣雄編『日本民俗大辞典』下、吉川弘文館、平成十二年)
神社本庁教学研究室監修『神道いろは―神社とまつりの基礎知識―』(神社新報社、平成十六年)