風神祭(ふうじんさい) | laphroaig-10さんのブログ

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◎風神祭(ふうじんさい)



四月と七月の年二回、朝廷から大和国にある龍田神社(たつたじんじゃ)に使いが派遣され、風雨が順調に降りそそぎ豊作となるようにとの祈りがささげられました。現在の奈良県生駒郡三郷町(さんごうちょう)龍田(たつた)は、大和盆地に西風が吹き込む際の入口と古代の人々は考えたために風神祭が執り行われたと考えられています。七世紀の天武天皇の時代から始められたようですが、十四世紀の後醍醐天皇の頃には行われなくなっていたようです。同じ大和国にある廣瀬神社(ひろせじんじゃ)(現奈良県河合町)には、風神祭と同じ日に同じく朝廷から使いが派遣され、風と水が順調に行き渡り豊作となる様にとの祈りが捧げられました。こちらは、大和盆地の主要河川の入口にあたることから、この様なお祭りが行われたと考えられます。廣瀬神社でも朝廷のお祭りは行われなくなったものの、神社独自のお祭りが現在にまで伝えられています。



【参考文献】

次田潤『祝詞新講』(明治書院、昭和二年)

並木和子「風神祭」「大忌祭」(國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、平成六年)

福島好和「竜田祭」青木紀元「竜田大社」(薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、平成十六年)