玉串(たまぐし) | laphroaig-10さんのブログ

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◎玉串(たまぐし)



榊の枝に、楮(こうぞ)の繊維でできた木綿(ゆう)や、紙でつくった紙垂(しで)をつけたものが玉串(たまぐし)です。玉籤とも書きます。紅白の絹や、檜(ひのき)や櫟(いちい)を用いる場合もあります。神様の前で敬意を表し、神意を受けるためにお祈りしつつささげるものです。葉の表を上に、根元を神前に向けて案(あん)とよばれる机の上に供える方法と、葉の表を神前に向けて根元を台や筒にさしたててたてまつる方法とがあります。たてまつったら、二礼、二拍手、一礼の作法で拝礼を行います。神様に手向(たむ)ける串、玉をとりつけた串、御霊(みたま)の串といったところからこの名がついたといわれます。また、その名をほめたたえて、太(ふと)玉串、八十(やそ)玉串とよんだりもします。また、神様がよります場として神社の名が記され、お守や神札にも用いられます。



【参考文献】

「太玉串」「玉串」(宮地直一・佐伯有義監修『神道大辞典』平凡社、昭和十二年)

高沢信一郎「玉串」(安津素彦・梅田義彦監修『神道辞典』堀書店、昭和四十三年)

沼部春友「玉串」(『世界大百科事典』平凡社、昭和六十三年)

神社本庁教学研究室監修『神道いろは―神社とまつりの基礎知識―』(神社新報社、平成一六年)

真弓忠常「玉串」(薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、平成十六年)


本澤雅史「玉串」」(國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、平成六年)


◆玉串拝礼の作法(「神社祭式行事作法」適宜改行して引用)


 一、明治四十年六月二十九日(内務省告示第七十六号)
第一編 行事
 五 玉串奉奠
地方長官(又ハ次官)玉串奉奠
 先ツ後取簀薦ヲ鋪キ玉串案ヲ設ケ軾ヲ鋪キテ復座
 次ニ属玉串ヲ執リ長官(又ハ次官)ノ座側ニ就キテ之ヲ進ム
 長官(又ハ次官)受ケテ案上ニ奠シ 玉串ハ表ヲ上ニシ本ヲ神前ニ向ク

   拝座ニ著キテ再拝拍手二畢リテ復座
第二編 作法 下
 四 御鑰、祝詞、玉串、大麻ノ持方
一御鑰、祝詞、玉串、大麻等ハ左手ニテ上部ヲ右手ニテ下部ヲ執リ左高ニ捧持シ

   祝詞ハ折端ヲ内ニシテ懐クカ如クス
 授クル時ハ総テ反対ニ持換フヘシ
一玉串ヲ奉奠スルニハ左手ヲ右手ノ元ニ下シ本ヲ神前ニ向ケ其中程ヲ裏ヨリ右手

   ニテ持チ左手 ヲ添ヘテ案上ニ置クヘシ


 二、昭和十七年十月五日(内務省告示第六百八号)
(六) 拝礼 [略]

 三、昭和二十三年五月十五日(神社本庁規程第十号)[略]

 四、昭和四十六年六月十五日(神社本庁規程第七号)
第二 行事
 (六) 拝礼
宮司拝礼
 玉串を奉りて拝礼するとき、坐礼の場合にありては、

   

先づ後取薦を鋪き案を設け、軾を鋪く。
 次に宮司祗候の座を起ち、又は本座に於て、玉串を後取より受け、

   進みて軾に著く。
 次に玉串を案上に奉り、再拝二拍手一拝す。

   畢りて祗候の座、又は本座に復す。
 次に後取軾、案及び薦を撤す。
 立礼の場合にありては軾を用ひず、拍手の間、笏を懐中するの外、坐礼に準ず。
 玉串を奉らずして拝礼するときにありても前項に準ず。
第三 作法
 (五)執方。持方、扱方
玉串
 大麻の持ち方に準ず。
 之を進むるには、玉串を立て、左手にて下部を右手にて中程を執り、

   右高に持ち換へ、左右 各其の上辺を執らしむ。
 之を奉るには、先づ玉串を立て、左手を下げて本を持ち、次に右手を放し、

   葉先を右へ回らしながら、右手にて玉串の中程を裏より執り、

   左手を添へて案上に置く。


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神社本庁『神社祭式同行事作法解説』による


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