神社林 | laphroaig-10さんのブログ

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◎神社林



多くの神社には、社殿を取り囲む森があります。もともと我々の祖先は、森を神様がおられる場所として崇めてきました。それゆえ、森をはじめとする自然は、神社にとって欠かせない要素なのです。もちろん、全ての神社が古くからの森を有しているわけではありません。人々の神様に対する思いが実り、神社が建てられ神域が整えられる中で、森が整備されることがあります。例えば、明治神宮の森は大正四年(一九一五)年以降整備されたものですが、現在は照葉樹が茂り都会の中の憩いの場となっています。鎮座五十年の時に調査したところ、ほぼ自然の状態の森となっていることが確認されました。比較的新しく整備された神社の森といえども、人間の手があまり入らないため、その地域の自然を代表する植生となるのです。神社の森は、その地域の自然のありうべき姿を人々に知らせる役割もになっているといえるでしょう。



【参考文献】

上田篤編『鎮守の森』(鹿島出版会、昭和五十九年)

落合偉洲「明治神宮」(『世界大百科事典』平凡社、昭和六十三年)

現代神道研究集成編集委員会編『現代神道研究集成』第十巻(神社新報社、平成十二年)

上田正昭・上田篤編『鎮守の森は甦る―社叢学事始―』(思文閣出版、平成十三年)

財団法人神道文化会編『自然と神道文化2―樹・火・土―』(弘文堂、平成二十一年)

明治神宮社務所『「明治神宮の森」の秘密』(小学館文庫、平成十一年)