神棚の由来 | laphroaig-10さんのブログ

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◎神棚の由来



 棚を設け神様をお祀りする行為は、古くは『古事記』にみえます。伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が子の天照大御神(あまてらすおおみかみ)に首飾りを与えて、神々の世界である高天原(たかまがはら)を治めよと命じました。この首飾りは、「御倉板挙之神」(みくらたなのかみ)とよばれました。倉の高い所に棚を設け安置し、首飾りを神として崇めたことによる名称といえるでしょう。一方、一般の家庭に神棚が設けられたのは、中世以降のこととなります。特に、江戸時代神宮の御師(おんし)が全国を廻り、神宮を尊崇する人々に大麻(たいま)を配り歩いたことがそのきっかけとなったと考えられています。大麻とは、お祓いを受けた神宮のお札のことで、御祓大麻(おはらいたいま)、御祓様(おはらいさま)ともよばれました。これを安置する場所が御祓棚(おはらいたな)であり、これが発展し神棚になったとされます。


【参考文献】

「神棚」(宮地直一・佐伯有義監修『神道大辞典』平凡社、昭和十二年)

坪井洋文「神棚」(國學院大學日本文化研究所編『神道要語集祭祀篇一』神道文化会、昭和四十九年)

岡田芳幸「神棚」(國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、平成六年)

平井直房「神棚」(薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、平成十六年)

西牟田崇生編著『家庭の祭祀事典―神棚と敬神行事―』(国書刊行会、平成十七年)