原美術館
品川にある原美術館は、大好きな場所のひとつです。
JIM LAMBIE Unknown Pleasures
ジム ランビー アンノウン プレジャーズ
2008.12.13 - 2009.3.29
という企画展に行ってきました。
まず美術館に入ると、床一面に規則正しく張り巡らされたテーピングに目を奪われます。
いつもは落ち着いた色合いの板張りの床が、カフェとミュージアムショップ以外、
すべて湾曲した白黒の縞模様に覆われ、一気に非日常のアート空間に入り込めます。
そしてそこに横たわるカラフルな椅子の集合体オブジェ。
毒々しく赤いペンキをしたたらせるマットレス。
いくつもの取っ手がついたドア。
日常の生活用品をアートに昇華させる抽象芸術はめずらしく
ありませんが、なんともいえない独特のセンスに満ちた空間がそこにはあります。
音楽好きの作者によると床の模様はベース、オブジェはボーカルを意味していたり、
枯山水をイメージしたりしているようですが(私には青海波に見えた)、
なんにしろ、アーティストの世界にそのまま入り込み、異物(?)としての
自分を再確認する体験は楽しいものです。
他者がいてこその自己、という当たり前のことを普段は忘れがちですから。
3月までやっているので、ご興味おありの方はぜひ。
ここでのもうひとつのお楽しみはカフェでのまったり時間。
作品数自体少ないことが多いので、ミュージアムショップやカフェにいる時間
のほうが長くなることもしばしば。
写真は、イメージケーキというメニューで、そのときの展示内容にそった
ケーキが出てきます。
今回は、[E:eye]目のオブジェを模したもので、バルサミコ酢のムース。
さっぱりしてておいしかったです。
なんだかここのカフェは落ち着くんですよね。
お庭に出ることもできるので、夏なんかはお外でランチも気持ちいいです。
画像下は、お庭から撮った美術館と暮れなずむ空。