人の体の腸内には細菌が生存している。
人の細胞の数は60兆個。
腸内細菌の数、なんと100兆個。
その100兆個もの細菌が、
私たちの体を守ってくれているといっても過言ではないそうだ。
守るというのは、
外部からやってくる悪い奴らをやっつけてくれるということ。
つまりは敵と味方に分かれることだ。
しかし外部からやってくる奴らが、全て悪い奴ら、敵ではない。
味方の中にも外からやってきた奴がいるのだ。
味方の防衛システムを構築する上で、
かかせない人物がなんと外部者なのだ。
外部者なのに、味方のキーマン。
一方味方であるはずの自分の中に、
敵が出現する場合がある。
「がん」だ。
自己の中に自己を破壊しようとする輩が「がん」だ。
元々が自己であるが故に、病状が進むと厄介極まりない。
人の体の中は自己と非自己の境界がとても曖昧だ。
翻ってよくよく人間の社会を見てみると、とても似ているように思う。
他人と自分との関係は、敵と味方の関係ばかりではないはずだ。
個人主義、自己実現、自己責任、社会的自立が叫ばれて久しいが、
本当にそれらが重要なことなのだろうか?
そんなに自己を主張する必要があるのだろうか?
人の中の見えない世界の社会秩序では、自己と非自己は曖昧でしかない。
その曖昧さの中で共存共栄すること、
支え合い、バランスを保つことこそが最も大切なことのように思える。
私は自然の摂理の方が正しいように思えてならない。
