数週間前に、札幌でかなりの雪が降った。
それなりの量が積もった翌日は晴天となり、気温もやや上昇。
そうなると。
雪の表面はじりじりと溶け出す、が、気温が上がったといってもせいぜい2度か3度。
雪を全て溶かすほどの気温ではない。
そして、日が沈む。
日中晴れていた分、気温は一気に下がり。
溶けかけていた雪の表面は、今度は凍りつく。
アイスバーンの出来上がりである。
そんな危険な日に、友達が札幌に遊びにやってきた。
大学のときの、友達というか後輩というか。
今は、地元の和歌山に住んでいる。
北海道民でさえ危険だと思うブラックアイスバーンだらけの道を、雪になれてない人間が気軽に歩くとどうなるか。
・・・と、そんな実験例を示すかのごとく。
彼は見事にすっころんだ。
ちょっと滑っておっとっと、というレベルではなく、見事に滑って転んだ。
お手本のような(?)尻もちである。
その夜一回目の転倒は、まあ普通の歩道上でのことだったからいいとして。
二回目は。
ちょうどそのときは大通公園で「ミュンヘンクリスマス市」が開催されていたので、それをのぞきに行った。
名物のホットワイン、俺は車だったので飲めなかったが、その友達は当然買っていた。
そのコップを手に持ったまま、つるり・・・どてーん。
またか。
近くにいた人に、大丈夫ですか、と心配されていたのだが。
きっと大丈夫じゃなかったのは、その親切な人だっただろう、と、後になって発覚。
明るいところに出ると、友達のズボンのあちこちが赤く染まっていることに気がつく。
こぼしたワインだ。
と、いうことは。
「あかん、俺多分あの人にワインひっかけてもうたわ」
嘆く友人。
雪道は、充分注意して歩くようにしましょうね。