久々に現場の話です。

といっても、「ちいの家」の担当工務店ではなく、

現在新築真っ最中のお隣さんの担当工務店の話。

 

たぶん、大手ハウスメーカーといっていいと思う。

特徴は下記。わかりますよね。

・八社会には入っていない

・木造

・なんでも自社オリジナル

・高い

・テレビCMを流さない

・ウェブ閲覧は念入り、都合が悪い記事は削除要請する(当然、施主ブログの内容も)

 

なので、社名は出しません。

コメントにも社名や検索にかかりそうなワードは入れないでくださいね('◇')ゞ

 

この工務店は、太陽光パネルを目いっぱい積むことも売りにしています。

なんと、パネルの生産段階から自社施工なのだとか。

類にもれず、お隣さんも大きな片流れ屋根。

 

私たちが心配しているのは、

ちいの家の引き込み部での電圧です。

低すぎても高すぎても生活に支障が出ます。

ましてや、ちいの家ではわずかながらも太陽光発電して売電しています。

お隣さんのせいで高電圧になると、電圧上昇抑制がかかりっぱなしとなり、まったく売電できなくなってしまうのです。

 

そんなことは、お隣さんの設計段階からわかりきったことです。

私たちは、昨秋、地盤調査に来た同社の担当者を捕まえて、不安を伝えました。

「まだ設計中だから何とも言えない。でも問題ないと思います」

 

年末、お隣さんは一度もあいさつに来ないまま、地鎮祭、着工、基礎工事。

 

基礎の型枠を押さえるつっかい棒を、

あろうことかちいの家の土留めブロックへ固定され、唖然。

ブロックはすべてこちらの敷地におさめてるので、

もちろん越境もしている。

 

外してもらおうと電話すると(この工務店はこの地方に支社がないので、住宅展示場が連絡先となっている)、まだ16時台なのに営業終了のアナウンスが流れる。。。

 

屋外配管の施工業者が、ちいの家の土留めブロックの根入れぎりぎりまで掘り返している。

 

朝は7時から工事を始め、驚いて目が覚める。

日曜も工事をしている。

 

連れ合いが電話で諸々の苦情を伝え、事情説明を求めると、

後日、突然担当者が来訪。

 

「太陽光パネルを何キロ積むかは個人情報だから教えられない」

「トランス増設が必要かどうかは電力会社さんの回答次第なのでわからない」

とわからないことをおっしゃる。

 

何キロ積むかなんて訊いてないし、興味もないし、

そもそも死守すべき個人情報か?

仮に個人情報だとしても、施主さんにOKもらえばいいだけなのでは?どうせ、パネル枚数を見れば見当つくよ?

 

そうじゃなくて、

トランスの増設をするのか、

柱上点での電圧測定の計画はしているのか、

近隣住宅への影響は配慮しているのか、

ちいの家の電圧は、下がるのか上がるのか。

本来は設計前に把握しておかないと、太陽光発電システムの計画自体が変わる要因でしょ?

なんで工事が進んだ今になっても答えられないの?

ちいの家の時は、事前に監督に電力会社へ問い合わせさせたらすぐ教えてくれたよ?

あなたが調べていない、訊いていないだけじゃないの?

 

このときは、

「トランスの増設をするかどうかや、それによりどのような影響が近隣に出るかはわかり次第説明に伺います」

とのことでした。

 

ところが!

それから約1か月後の朝。

突然、何の前触れもなく、隣家がトランス増設工事~

 

一応、作業員さんにお尋ねしてみたところ、

「そうですね。トランス増設すると、お隣さんの太陽光は売電できなくなることがありますね。」

とあっさり。

 

工務店の担当者へ電話。

「その件は個人情報なので教えられないとご説明したので」

うまいこと記憶をすり替えておられる。

食い下がって説明を求めると、

「わかりました。トランス増設が必要かどうか、電力会社に問い合わせてお知らせします。」

 

「もうその工事、今日終わっちゃいましたよ?!」

 

「あ、え、それは知りませんでした。」

 

やっぱりね。

電力会社に問い合わせていないでしょ。

設計時のシミュレーションって、何キロ発電できるかだけで、

近隣との兼ね合いとか、考えていないでしょ

 ↓(過去記事)

太陽光発電システム普及の影で発生している問題

 

自社オリジナルシステムというからには、相当の知識と技術をもっておられるはずなのに、隣宅に何の説明もせずに売っちゃうなんて。

 

 

片流れ屋根の水上側の端。

まだ軒天の貼られていない野地板を見上げています。

野地板を貫通して?太陽光パネルの配線が引き込まれています。

 

通常は、安全と防水のために、防水性・不燃性・耐紫外線に優れたPF管におさめ、

いったん外壁に沿う形でジョイントボックスを経由してから

屋内へ引き込みます。

 

住宅用太陽光発電システムからの火災が頻発していますが、

パネルから発火する場合とパワコンから発火する場合と接続箱(一体型の機種もある)から発火する場合があります。

 

消火活動の際も、パネルの発電は止められないので(夜間でも投光器が光を与えます)、

放水しなければならない消防士には、火災以外に感電の危険が降りかかることになります

↓(過去記事)

接続箱の設置 火災から自分と消防士さんを守るために

 

また、消火活動にあたっては、屋外からパネルとパワコンを速やかに電気的に離断できることが望ましいのは当然です。

住民と違って平面図も配線図も持っていないのですから。

 

さらに、屋内においても、木造住宅では火災防止のためにPF管におさめて配線するものなのですが。。。

 

一般の宅内電気配線と異なり、高圧直流配線の束ですし。。。

 

さっきの写真を拡大すると、

配線が落ちないように、釘で押さえていること、

釘が直接当たるのはまずいと思ったのか、養生テープらしきもので巻いて保護してあることがわかります。

ほかの部分は針金で束ねてあります。

 

この部分はすでに軒天ボードが貼られて「屋内」になってしまいました。

 

ちいの家の場合、工務店は良くも悪くもすべて下請けへ「丸投げ」だったのですが('◇')ゞ

 

こちらの工務店はすべて自社で作っているそうなので、

設置の仕方もこういうマニュアルなのかな?

これが安全なマニュアル通りの施工なのかしら。

素人目には不安ですが。

 

 

ちなみに、いわゆる本体工事は、すぐ近所の工務店さんが請け負っておられます。

 

そういうところは、ちいの家の場合とは仕組みが違うのだなあと思いながら眺めています。

ちいの家の場合は、大工も現場監督も建築士も工務店の正社員だったので、不思議な気分です。

 

久しぶりにだらだらと長く書いてしまいました

お付き合いありがとうございました(o^―^o)