家の基礎工事が終わると、すぐさま、水道の先行配管工事が入ります。
通常、建物を貫通して宅内に配管される部分が施工されます。

床下に配管することが多いですから、1階の大引きや床板が貼られる前に施工した方が、施工しやすいですからね。

ところがその際に、屋外の埋設配管も併せて施工されてしまうことが…多いのか少ないのかわかりませんが…
ちいの家は、そうだったのです。
当時は、そんなものなのかなあと思っていました。

それが色々とまずかったということは、例えばこの過去記事をお読みいただくとわかります。↓
消えた排水管
http://ameblo.jp/langerhans-gamma/entry-12087673641.html

で、施工当日はこんな光景でした。
 

赤い矢印は雑排水マスです。
グレーの太い配管は下水管、黒く細い配管は給水管、そして、立ち上げられて端に「軍手」がはめられている部分は、宅内へ貫通する、唯一の給水管です。(…のはずですが、実はエコキュート経由で給水される経路もあります)

あの・・・「軍手」?飲料水としても使う水道管の端を、軍手でカバー?
という部分も、引っ掛かりましたが、まあ仕方ない…?

それより気になったことがありました。
 
端に軍手…は諦めるとして、
基礎の打継部のジャンカひどい…も、後日補修してもらったのでここではスルー。
写真下方に円いハンドルがありますね。
これが、緊急止水栓です。
宅内で漏水事故が起きた際や、水廻りの大規模リフォームをする際などに、ここさえ閉栓すれば、宅内への給水を止めることができる、と説明されました。

※この緊急止水栓。まさかまさか、本当に緊急に使うことになるとは思いませんでした・・・
しかもこんなに早く(´・ω・`)

 施行1年も経っていない今年の春、漏水したのです。
 それについてはまた後日、記事にしたいと思います。

さて、工期中に私が問題にしたのは、写真の下方に写っている部分です。
緊急止水栓と下水管の交差 
給水管・緊急止水栓の直下…というかほぼ接する位置に、下水管が交差しているのです。
この工事の日、工務店関係者は誰も現場へこなかったので、こんな状態に埋設されたことは全く知りません。

それから、例えばこんな部位も。↓

給水管と汚水管が近すぎる 
黒い給水管とグレーの下水管の離間距離がほとんどとれていません
給水管と雑排水マス接触 
ここなんて、下水マスと給水管が接触しています。

なぜ、離間距離が問題かというと、
一点は、修繕・交換工事が大変難しくなるからです
長期優良住宅に関する法律では、「さや管の使用」や「コンクリートに埋設しない」といった程度しか書かれていませんが、
この写真のように施工された場合、
緊急止水栓の下を通る下水管を交換するのは至難の業です。
実際には、どこに埋設されているか見えないわけですから、上を通る給水管を破損させてしまうかもしれません。
離間距離がこれだけ小さいと、間に手や工具をいれることも困難です。

もう一点は、地震が起きた時などに、配管同士が接触して損傷することです。
ちなみに、下水管は低圧なのであまり問題になりませんが、給水管は、常に内圧がかかっています。
破損した場合、給水管だけでなく、隣接する周囲のものにも影響を与える危険があります。

そういった観点から、給水管と他の配管は、500㎜以上離間させることが定められています。

ところが、宅地の場合、そういったことを無視して、
・敷地いっぱいに建物を大きく建ててしまう
・こんなとこにマスがあるとカッコ悪いから移動させてほしい
という場合もあり、
図面も無ければ確認する人もいないため、守られていない・あるいは、守ろうとしても敷地自体が狭くて守れない、
という状態が放置されています。

更にもう一点、外構工事や日常生活に大きくかかわる、重要な問題がありました。
長くなってしまったので、次回の記事で書いてみようと思います。

最後までお読みいただき有難うございましたm(__)m
皆様、今日も明日も明後日も~良い毎日を、おすごしくださいね(*´▽`*)