なみだくん♪で始まるこの曲を聞くと、夏を思い出す。



原作が始まった頃、私は生まれてはいなかったけれど、この年になって見ても全く色褪せることのない不朽の名作、『タッチ』。
TOKYO MX で再放送が始まってからというもの、すっかりテレビの前で釘付けになる悲しい○歳です。遂には週3の放送すら待てずにDVDレンタルまでした挙げ句2日で見終えました。うん、やっぱり凄いこの漫画。何が凄いって、タッちゃんが凄い。タッちゃんが格好良すぎて泣ける。第1話のタッちゃんと、最終話のタッちゃんはまるで別人。この漫画は、タッちゃんの成長が全て。好きなシーンは沢山あるけど、強いて言うならタッちゃんが高校2年の夏の予選2回戦、VS勢南。雨の延長戦で、押し出しサヨナラ負けをするあのシーンです。3年夏の須見工との決勝戦も格別モノだけど、私のベストシーンは前者です!
野球を始めて1年足らずで優勝候補相手にノーヒットピッチング。周囲も驚愕の高速ボールを持つ反面、常について回るノーコン。でも、それが最高に格好いい。勢南との延長戦、2死満塁カウント2ー3の場面でタッちゃんが投じた高めストレートは、バッター西村の最も得意とするコース。しかし如何せん、ノーヒットの勢南は何としてでもヒットを打って勝ちたかったわけで。しかしタッちゃんが投じたこの高めストレートは西村によって見逃され、結果押し出しサヨナラ負けを招いてしまう。
あっけらかんとベンチから去るタッちゃんが小憎らしい。本当は悔しいのに、そんな姿を見せないタッちゃんがまた、堪らなく格好いい。一方、ノーヒットでサヨナラ勝ちの勢南ベンチでは、勝ったはずの西村が悔しがる。彼は、得意コースを見逃したのではなく、ただただタッちゃんの高速ストレートに手が出なかっただけなのだ。
勝負には勝ったけど、試合には負けたのがタッちゃんなら、試合には勝ったけど、勝負には負けたのが西村。その夜、タッちゃんが一言南に告げる『ごめん』は反則です。
随所に垣間見せる、タッちゃんの天才的野球センスにも脱帽。この漫画は野球のわからない人にも易しくわかりやすいとされているようですが、野球を好きな人ほどタッちゃんの凄さを思い知るはず。例えば、いきなり放った大暴投を金網に突き刺すスピード。外野を守ればワンバウンドになるボールに突っ込むファインプレーやレーザービーム。3番『ピッチャー』が終盤で見せるセーフティーバントやスチール。比較的ピッチャーは投げることに重きを置いてプレーする人が多いので、普通終盤に来てセーフティーバントで揺さぶる『ピッチャー』のバッターなんていないのです。
随所で魅せられるタッちゃんのプレーは実に天才的。だからこそふと気を抜いた時の無気力なタッちゃんにも魅力を感じてしまうわけです。
カッちゃんが亡くなる前日、舞台に上がることを決意したタッちゃんが南に告げた台詞も堪らない。これは南ちゃんじゃなくても惚れちゃうよ!!


通して見たのは、恐らく6年以上ぶりだったと思う。でも、あの頃とはまた違った感動や感覚を覚えて、こんなにも色褪せない作品はないんじゃないかと思います。また5年くらい経ったら、新しいタッちゃん達を発見出来るのかな?楽しみでありある意味怖い気もします。(←5年後の自分の年齢が。)