松風園は名前から察すると松が主木のはずですが、実はイロハモミジが主木の庭です。

いきさつは分かりませんが、どなたかがモミジが好きで植えられたのが大きく育ち、松を追い越してしまったのでしょうか。

建物入口に移植したものが1本、本庭の広間横に1本、茶花園には4~5本のイロハモミジがあります。

イロハモミジは枝が垂れ下がるくらいまで放任しておくと水平に伸びる枝葉が重なり、美しい姿を見せてくれます。

従って、かなり広い所でないと本来の美しい樹形は楽しめません。

松風庵の本庭はモミジの邪魔をするものが全くなく、伸び伸びと育っています。

これが本来の姿です。

1本で、これだけの景をつくる樹木は珍しく、5月の新緑と11月の紅葉のころは特に美しいです。黒松は緊張感を生みますが、モミジは自然な柔らかさを持ち、心を癒してくれます。

一本のイロハモミジが黒松と刈込の本庭に安らぎと癒しを与え、心地よい空間を作っています。

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