松風庵の周りは、かつて、南は開放的で広々とした芝生の庭、北側は樹林地に囲まれた苔を中心とした庭、その間に松風庵の露地がありました。かつての雰囲気はそのままに残したいと考え、南を明の庭、北を暗の庭にすることにしました。明暗をより強調するために、北側はアカシデ、イヌシデ、リョウブ等の雑木を新たに植栽し、より落ち着きのある自然な感じの庭にするとともに、足元には茶花を植えて、四季折々に山野の花が楽しめるような「茶花園」としました。南側はかつての庭以上に南公園に向けて開かれた空間とし、ホールや松風庵の広間から眺める「本庭」としました。この様に空間の質に変化をつけることによって、「本庭」の明るい開放的な空間が「露地」や「茶花園」の凛とした空間をより強調するとともに、空間を楽しみながら回遊することができます。また、「本庭」「茶花園」「露地」に、それぞれ「ホール」「広間と小間」「四阿」等のゆっくりと眺めることができる場所を設定することによって、好きな場所でゆっくりとくつろいでいただくことができるようになりました。また、それぞれの空間が四季折々に変化しますので、何度言ってもあきのこない庭園となるはずです。
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