平泉の毛越寺庭園はすばらしい

10月13日に行った平泉の毛越寺庭園の印象は強烈だった。

平泉の遺構はそのほとんどが浄土思想に基づいて作られていることに特徴がある。

基本となる浄土思想とは「生きとし生けるものすべてが、苦しみをなくし、楽を与えられ、恨みを忘れた平等な社会」を理想とする考えである。

簡単に言うと皆が平等で、争いのない平和な世界である。

藤原氏はおそらく町全体を浄土思想に基づいたユートピアにすることを目指したのかもしれない。

その思想が最もわかりやすいのが浄土庭園で有名な毛越寺である。

藤原基衡によって作られた。

残された遺構を基に復元された庭園である。

浄土庭園は、平安時代以降に発達した、仏教の世界観を表現した池泉回遊式庭園である。

俗世に対し、海を隔てた、日の沈む西方に極楽浄土があるとした世界観が表現されている。

中央に池を配し、中之島とその先の対岸を神域としている。

かつては、橋がかかっていたのであろうが今は架けられていない。

それだけに、山を背景とした対岸はより神聖さが感じられる。

池は景石や玉石によって、海や川が表現されている。

玉石の護岸は賽の河原を連想させる。池は「三途の川」の表現なのかもしれない。

昔から石は神が宿り、永遠なる物とされてきた。景石は海の表現だけでなく神聖な物として池の中に添えられている。

山を背景に池や野原が広がる雄大な風景は浄土庭園と言うよりも、自然風景式庭園としても優れている。

人の作為が周りの自然にとけ込み、風景としての理想郷ができあがっている。

ある意味、大自然よりも美しい自然に仕上がっている。すばらしい庭園である。


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